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【主張】大嘗祭 国費でつつがなく挙行を

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来年の皇位継承に伴う大嘗祭(だいじょうさい)について、秋篠宮さまが記者会見で、皇室の公的活動を賄う国費(宮廷費)を充てることに疑問を示された。

 

「宗教色が強い」「国費で賄うことが適当かどうか」として、憲法の政教分離原則を念頭に、天皇ご一家の私的活動費である内廷費を充てるべきだとの考えを示された。「身の丈にあった儀式」とすることが「本来の姿」とも指摘された。

 

政府は平成の御代(みよ)替わりの例にならって、来年11月の大嘗祭に国費を充てることをすでに決めている。西村康稔官房副長官は会見で、政府方針に変わりはないことを明らかにした。

 

大嘗祭は、新天皇が初めて行う新嘗祭(にいなめさい)で、国家国民の安寧や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る一世一度の祭祀(さいし)だ。即位の中核的な行事であり、国費の支出によってお支えしたい。

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憲法の政教分離原則に触れるという懸念は当たらない。平成の大嘗祭に対して複数の訴訟があったが、政教分離に反しないとの最高裁判決が確定している。

 

政教分離は、政治権力と宗教の分離が目的である。天皇や皇族は権力を持たないし、宗教団体を擁さない。大嘗祭をはじめとする宮中祭祀を一般の宗教と同列視して、私的行為と見なす必要はないのである。

 

祈りは天皇の本質的、伝統的役割といえる。大嘗祭を含む宮中祭祀を、日本にとっての公の重要な行事と位置づけるべきだ。

 

費用を節約し、行事を簡素化しようと促された秋篠宮さまのご発言は、国民の負担をできるだけ少なくしようというお考えとして受け止めたい。

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長い歴史を振り返れば、戦乱期など大嘗祭が行われなかった時代もあった。つつがなく行えるのは日本が栄えている証しである。

 

国民は、天皇陛下の即位に伴う重要な儀式として平成の大嘗祭を見守った。来年についても同様である。

 

秋篠宮さまのご発言に対して、天皇や皇族が控えられるべき政治的発言ではないかとの指摘があるが、見当違いだ。皇室のご活動に関わる重要な事柄に天皇や皇族が考えを示されるのは当然であり、封じ込められるべきではない。

 

ご発言で、山本信一郎宮内庁長官が「聞く耳を持たなかった」と評された。皇族と宮内庁の綿密な意思疎通も大切である。

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