スーパー歌舞伎「オグリ」 生きている歌舞伎

 

 

ユニークな新しい歌舞伎「オグリ」が新橋演舞場で上演され、話題となっている。古典作品とは一線を画した演目だ。「スーパー歌舞伎」と銘打って新しい歌舞伎づくりに挑戦してきた叔父の名前を継いだ四代目市川猿之助がこのプロジェクトの中心人物である。

 

公家や武家、庶民が登場する中世のお話ではあるが、現代日本人のメンタリティや宗教観が窺い知れる内容になっている。同時に、夫婦愛や親子愛、友情など、世代、性別を超えて、どこの国の観客にも共感を得る物語である。

 

「スーパー歌舞伎」と呼ぶだけあり、プロジェクションマッピングやLEDを駆使した最新の映像技術を採用。大量の水が舞台に噴出し、斬新な衣装に身を包んだ役者たちがダブル宙乗りをする、ど派手な演出に、様々な演劇を観ている現代の観客も圧倒されるはずだ。

 

片や、回り舞台や花道、ツケ、音楽などの様式美は、400年以上の伝統を持つ歌舞伎そのものだ。「歌舞伎は生きている」。そんなことを強く感じさせる斬新な作品である。

 

筆者:渡辺幸裕(ギリークラブ代表)

 

 

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Yukihiro Watanabe

Author:

Yukihiro Watanabe, JAPAN Forward advisor, is the organizer of Gillie Club, a members-only club that offers a platform for cultural and social exchange and interactions among people with similar interests. He is also chief editor of Labunraku, a web portal supporting the traditional form of Japanese puppet theatre, Bunraku; a producer of events for novice Japanese culture enthusiasts; a visiting professor at Tama University Research Institute; and also serves as executive director for Ryori Volunteer No Kai (Food Volunteer Group), a foundation where member chefs visit disaster areas in Japan and serve food.  

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