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進化系自販機 コロナ禍で続々

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昭和の頃に人気だったホットスナックの自動販売機が町から消えていく一方で、人工知能(AI)など、最新のテクノロジーを備えた食品自販機が暮らしに浸透しはじめている。新型コロナウイルスの感染拡大で人との対面が制約されるなか、非接触で購入できるのに加え、食品ロスの削減につながる一面もあり、注目を集めている。

 

土と草、空と太陽をイメージしたというカラフルな外観。中をのぞくと、レストランで提供されるような、彩り豊かなサラダが並ぶ。サラダを販売する最新の自販機「SALAD STAND(サラダスタンド)」は、東京・渋谷にあるオフィスビル「渋谷ソラスタ」に設置されていた。

 

「蒸し鶏とキヌアの栄養サラダ」は、ロメインレタスとフリルレタス、ホウレンソウなどの葉物野菜に、蒸し鶏、高い栄養価で知られる雑穀「キヌア」やアーモンド、オレンジなど全15種類の食材が入って980円。シャキッとした葉物野菜に、カリッとしたアーモンドなど歯応えの変化も楽しい。特製のドレッシングは濃厚でコクがあり、エディブルフラワーが彩りを添える。

 

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彩り鮮やかな「蒸し鶏とキヌアの栄養サラダ」 =東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

 

運営会社の「KOMPEITO(コンペイトウ)」(東京都渋谷区)の執行役員、新井伸朗さんによると、サラダ自販機は令和2年11月から実験設置を開始。3年11月に事業を本格化した。今後も都心の商業施設やオフィスビルにも進出予定だ。

 

店員を介さないうえ、キャッシュレス決済で購入可能で、「非接触」が求められるコロナ禍でのニーズともマッチした。

 

加えてAIによる最新技術を搭載、食品ロス削減に取り組む。取締役の梅津祐希さんによると、自販機上部のAIセンサーで通行人や立ち止まった人の数を計測。そのデータを賞味期限などもふまえてAIが解析し、納品個数や値下げのタイミングを調整、売れ残りの削減につなげている。今後は天気情報なども踏まえ、精度をさらに高めるという。

 

 

長期保存でロス削減

 

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コロナ禍で急速に拡大しているのが冷凍食品の自販機だ。

 

冷凍自販機などのメーカー、サンデン・リテールシステム(墨田区)の冷凍自販機「ど冷(ひ)えもん」は3年1月に販売を開始すると、同年上半期だけで1千台が売れ、47都道府県に設置が広がった。「コロナ禍で時短要請などが求められるなか、新たなビジネスとして導入する飲食店も多い」(同社の芳賀日登美広報室長)という。

 

液体凍結という独自の特殊冷凍技術を持つ企業「テクニカン」(横浜市)は、この「ど冷えもん」を使い、自社運営の冷凍食品専門店「トーミン・フローズン」(同市)で、「牛タン弁当」など冷凍弁当の販売を始めた。

 

「トーミン・フローズン」に設置された弁当の冷凍自販機=横浜市(テクニカン提供)

 

「液体凍結でご飯がボソボソにならず、シェフが炭火で手焼きした牛タンは香りが残り、作りたての味わいが楽しめる」と広報課長の津田谷英樹さん。賞味期限も1年と長く、食品ロスを生じるリスクが低いという。

 

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筆者:本江希望(産経新聞社会部)

 

 

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