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【主張】在英公館での暴行 傍若無人な中国に呆れる

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Manchester Consulate attack

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大使館や総領事館などの在外公館は国家間の信頼関係に基づき設置されている。その信頼を根底から覆す暴挙である。

 

英中部マンチェスターの中国総領事館前で、香港民主化を訴えるデモに参加していた男性が、館員とみられる関係者に敷地内に引きずり込まれて暴行を受けた。

 

言論を暴力で封殺する行為であり、断じて許せない。中国国内のみならず、海外においても気に入らない言動には法や人権を無視して傍若無人に振る舞う。そんな強権体質の発露に呆(あき)れる。

 

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中国は自らの非を認めて即刻謝罪し、関係者を厳正に処分すべきだ。英警察の調べにも全面的に協力して当然である。

 

英政府が揺るがず中国の責任を追及するよう期待したい。日本などでも中国側が起こし得ることとして警戒を強めるべきである。

 

英メディアによると、中国共産党大会開幕日の16日、香港の自由を訴えるデモのため30~40人が同総領事館前に集まった。直後に総領事館から男らが出てきてデモ参加者ともみあいになり、30代男性が敷地に引きずり込まれた。暴行を受けたこの男性は、地元警察に助け出されて一晩入院した。

 

Manchester Consulate attack

マンチェスターの中国総領事館前で暴行を受け、記者会見するボブ・チャンさん=10月19日、ロンドン(AP)

 

中国側は「犯罪者が悪意ある騒ぎを起こし、違法に総領事館に侵入した」と主張するが、信じることはできない。男性が引きずり込まれる様子は英メディアが公開した動画からも確認できる。

 

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英外務省が駐ロンドンの中国臨時代理大使に英国の法律と規制を守るよう求め、暴力的な光景に非常に懸念を抱いているとの見解を示したのはもっともだ。在外公館の敷地内では地元当局の警察権は及ばず、外交官には不逮捕特権がある。英外務省は中国がこの件での外交特権を放棄することへの期待を示した。中国はこれに応じるべきである。

 

Manchester Consulate attack

5月8日、香港で行政長官に当選した李家超氏(左)。右は妻(AP)

 

習近平指導部は香港の民主化運動を「分裂活動」と位置づける。党大会でも、敵対勢力による分裂活動を厳しく取り締まる方針が示された。総領事館側の振る舞いはこれに沿うものなのだろう。

 

折しも香港では李家超行政長官が19日、海外から優秀な人材を集めるため、長期滞在ビザを与える条件の緩和を発表した。だが中国に支配された自由のない今の香港にだれが進んで行きたいと思うだろうか。習近平政権は国際社会の厳しい目を直視すべきである。

 

 

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2022年10月23日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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