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金沢大学国際賞にリチャード・ジャフィ教授 鈴木大拙らの仏教思想を研究

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鈴木大拙の素晴らしさを話すジャフィ氏(金沢大学提供)

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哲学、思想、宗教の分野で、国際的に卓越した業績を挙げた研究者を顕彰する「第4回金沢大学国際賞」に、米デューク大学のリチャード・M・ジャフィ教授(68)=Richard.M.Jaffe=が選ばれ、先ごろ、金沢市内で授賞式と講演会が行われた。ジャフィ氏は、金沢にゆかりのある日本を代表する哲学者、鈴木大拙(だいせつ)の仏教思想の研究などに取り組み、内外で高く評価されたことが認められた。

 

記念写真に応じる右から臼井氏、ジャフィ氏、金沢大学の和田隆志学長(金沢大学提供)

 

授賞式と講演会で、ジャフィ氏は「2001年から、わたしが取り組んだ鈴木大拙に関する研究と出版が、彼の生誕地である金沢で知られ、評価されていることを特にうれしく思います」と述べた。

 

そのうえで、「鈴木に関する研究は、長年にわたって、多くの日本人研究者仲間から大きな恩恵を受けてきました」と、日本の関係者に謝意を示した。

 

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ジャフィ氏は、鈴木大拙研究に注力することになったきっかけについて、「1955年にアメリカ仏教アカデミーで鈴木が行った講義の録音テープを初めて聴いたとき、鈴木の誠実さ、洞察力、そして禅の〝伝道師〟としてのスキルに非常に深く感動しました」と明かし、「そこで、彼のキャリアを研究し、20世紀における日本文化と仏教の親善大使としての需要性を英語圏の人々に認識してもうらうことに、全力を傾けるようと決意した」と述べた。

 

授賞式で挨拶するジャフィ氏(金沢大学提供)

 

以来、ジャフィ氏は、鈴木の著述を編纂した4冊の出版を監修したほか、鈴木に関する複数の論文を完成させたという。現在は、鈴木の伝記を執筆し始めているという。

 

ジャフィ氏は1954年生まれ。サンフランシスコ州立大学(哲学・宗教学科)卒業後、イエール大学で博士号を取得。その後、ノースカロライナ州立大学で哲学と宗教を講じ、鈴木大拙ら近代日本の仏教思想家を複眼的な視点から研究している。デューク大では、アジア太平洋研究所長を務める。

 

挨拶する十全記念病院の臼井理事長(金沢大学提供)

 

授賞式では、金沢大学医学部を卒業し、金沢国際賞の運営資金を寄付した医療法人明徳会「十全記念病院」の臼井溢(みつる)理事長も挨拶し、「金沢大国際賞は、この5年間、選考委員、実行委員の方々のご苦労と努力のおかげで、草創期、揺らん期を終え、これからさらなる成長、発展を視野に入れる段階になりました」と述べた。臼井氏は、自身の寄付で2026年に大学キャンパスに国際賞の授賞式、講演にふさわしい講堂を含む大規模な複合施設を設けることを明らかにした。

 

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