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日本の製薬大手エーザイが開発したアルツハイマー病の治療薬レカネマブが、認知能力の低下を遅らせる効果があるとして、米食品医薬品局(FDA)によって正式承認された。対象は軽度の患者で、介護を担う家族にとっても朗報だ。日本でも今秋に承認の可否が判断される見通しだが、今後、注目されるのは薬価がどう設定されるのか。世界で初めてとなる新薬の値付けとなれば難しいのは間違いない。また、薬の値段をどう考えるかは人によって異なる。医薬品の社会的価値について考える。
1人あたり年間540万円
「薬価を高いと考えるのか、それとも適切だと考えるのか。人によって値段に見合った効果があるかどうかの判断は変わる。どう考えても間違いではない」
筆者:大谷卓(産経新聞)
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2023年7月9日付産経新聞【クローズアップ科学】を転載しています