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中国でスパイ行為に関わった容疑で2019年夏に拘束された50代の日本人男性が最近、湖南省の裁判所で懲役12年の実刑判決を受けた。今年初めにも、大手製薬会社の日本人幹部が北京で拘束されたことがあった。近年、中国でスパイ法が改正され、日本人が理由を説明されないまま拘束されたケースが急増しており「怖くて中国に行けない」といった声が聞こえる。
国際政治、口にしただけで
日中関係筋によると、湖南省で実刑判決を受けた男性は湖南省長沙市に住む会社員で、介護関係の仕事をしていたという。政治や外交、軍事などの分野との接点はほとんどなく、国際社会の基準からみれば、冤罪(えんざい)の可能性が極めて高いといわれる。
筆者:矢板明夫(産経新聞台北支局長)
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2023年11月15日産経ニュース【矢板明夫の中国的核心】より