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ロシアのプーチン大統領は北朝鮮に急接近し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と首脳会談も行ったが、ウクライナ侵略のための砲弾を北朝鮮から得る見返りに北朝鮮に送られたのが、賞味期限切れの小麦粉だったとする証拠写真が12月15日、公表された。
写真を入手したのは韓国で北朝鮮に向けて短波ラジオ「自由北朝鮮放送」を放送し、北朝鮮の実態を住民に伝えている金聖玟(キム・ソンミン)代表。東京で同日開かれた国際セミナー「北朝鮮の最新情勢を知り、全拉致被害者救出への方とを考える」(主催・北朝鮮による拉致被害者家族連絡会・拉致議連)で北朝鮮の現状報告の講演の中で紹介した。
写真は、金聖玟氏が北朝鮮内部から入手。ロシア産小麦粉の2キロ袋で、北朝鮮北東部の清津(チョンジン)港から荷揚げされた。現在も北朝鮮全土の穀物販売所で販売されているが、賞味期限は「2022/05/05」とされ、余りものとみられる。
金聖玟氏によると、北朝鮮では昨年来、露朝の関係改善で30万トン以上の大量の食糧支援がロシアから送られるため食糧配給制が正常化する、とのうわさが流れていたという。だが、配給制は再開しなかった。
「金正恩のロシア訪問が、多目的戦闘機や軍事偵察衛星技術移転などの国防分野に重点を置いたことで、「ロシア産小麦粉」のような経済支援に期待を寄せていた北朝鮮住民の失望が高まっている」と金聖玟氏は語った。