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Emperor Naruhito at the welcoming ceremony with President Widodo at the Bogor Palace on June 19 in Indonesia. (© Sankei by Kengo Matsumoto)
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6月17~23日の日程でインドネシアを親善訪問した天皇、皇后両陛下は23日夜に帰国し、今回の訪問の感想を公表された。ご感想の全文は次の通り。
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この度、日・インドネシア外交関係樹立65周年及び日本ASEAN友好協力50周年という記念すべき節目の年に、インドネシア政府から国賓として御招待を頂き、同国を訪問できたことを大変うれしく思います。ジョコ大統領御夫妻には、美しいボゴール宮殿で歓迎行事や午餐会を催していただき、また、大統領自らが運転されるカートでボゴール植物園にも御案内いただくなど、大変心のこもったおもてなしを頂いたことに心から御礼を申し上げます。ジョグジャカルタでも、ハメンク・ブウォノ10世ジョグジャカルタ特別州知事御夫妻に心温まるおもてなしを頂きました。また、各地でインドネシアの国民の皆さんに温かく迎えていただき、大変うれしく、有難いことでした。インドネシア政府・国民の皆さんの御厚意に対して、心から感謝いたします。
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今回の訪問を通じて、インドネシアの歴史や、多様性に富んだ豊かな文化に対する理解を深めるとともに、日本とインドネシアの人々の間で長年にわたって培われてきた友好親善と協力の実績を目の当たりにすることができました。
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ボゴールの宮殿や植物園、ダルマ・プルサダ大学など上皇上皇后両陛下が御訪問になった場所や施設を訪れ、また、日本とインドネシアの交流に様々な形で携わられてきた幅広い年代の方々に直接お会いしてお話を伺い、両国の友好親善関係が人々の交流を通じて育まれ、発展してきたことや、インドネシアの多くの人々が日本や日本の人々に対し、温かい気持ちを寄せていることを肌で感じ、うれしく思いました。
なかでも、日本語や日本文化など我が国に関心を寄せるインドネシアの学生・生徒さんや、インドネシアで暮らす日本の子ども達や若い人々と交流する機会を通して、両国の友好親善と協力関係における若い世代の可能性を感じました。若い世代の人々が、お互いの国に対する関心を深め、両国の相互理解と友好協力の一層の深まりに大きな役割を果たしていってくれることを期待いたします。
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今回の訪問は、二人揃っての初めての東南アジアの国への公式訪問でもあり、私達二人にとってとても思い出深いものとなりました。この訪問を準備していただいた日本・インドネシア双方の多くの関係者の皆さんの尽力に深く感謝したいと思います。そして、この訪問を契機として、両国国民の相互理解が更に深まり、日本とインドネシアの友好親善と協力関係が一層進展することを心から願っています。