JMSDF aircrafts patrol Senkaku Islands

JSDF Air Defense around Senkaku Islands in Air Defense patrol

 

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It's Time for the U.S. to Re-Recognize Japan's Sovereignty Over the Senkaku Islands

(米国は尖閣諸島への日本の主権を再確認すべきだ)

 

尖閣諸島(沖縄県石垣市)に緊張が高まっている。3日付の産経新聞によると、中国漁船が多数、尖閣周辺の領海に侵入するのを予告するような主張を、中国政府が日本政府にしているという。しかも、中国漁船の航行制止を、日本側が「要求する資格はない」と伝えてきているというから尋常ではない。

 

中国が設定した休漁期間が16日に切れると、中国漁船と公船が尖閣周辺の領海に大挙して侵入する恐れがある。領海・領土を守る日本側には、危機感が増している。

 

どのように、中国の野望を食い止めるのか―。英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)はこの産経報道を含め、尖閣諸島や沖ノ鳥島を含む日本の海域への侵入を繰り返し、その支配を企てる中国の問題をさまざまな角度から度々、報じてきた。

 

上の英文(日本語訳)はその一つで、7月23日にJFに掲載された論考の見出しである。

 

著者は日本在住の米政治学者で、元在沖縄米海兵隊外交政策部次長のロバート・エルドリッヂ氏だ。尖閣問題を長年研究してきたことでも知られる。

 

同氏が最も懸念しているのは、本文冒頭に挙げた、尖閣周辺に押し寄せた多数の中国の「漁民」が尖閣諸島に上陸して島々を実効支配してしまう可能性だ。

 

さらに、論考は、中国が強硬に軍事行動に出て、戦わずして成功を収め、その結果、日米同盟が瓦解(がかい)するシナリオをも描く。その場合、台湾がいち早く失われ、日本は無力化され、グアムからハワイに至る広大な太平洋地域が中国の影響下に置かれる可能性もあるという。

 

要の尖閣を守る日本については、「日本の尖閣防衛の努力は少なすぎて遅すぎる。日本の焦点は、尖閣が占拠された後に何をすべきかにあり、そうした状況を防止することには置かれていない」と手厳しい。

 

そのうえで、「米政府は尖閣諸島の日本の主権を確認、より正確には再確認しなければならない。それが現在のあいまいさを取り除き、紛争の機会は減る。中国は、過去半世紀のあいまいな米国の中立政策につけ込み、紛争を不可避なものとしてきた。現在はおそらく、新ルールを定める最後の機会だろう。米国ならできる。日本のためではなく米国のため、それをなすべきだ」と締めくくった。

 

中国の拡張主義は、尖閣にとどまらない。この6月、長年対立してきた中印国境地帯で両軍が衝突して多数の死傷者を出したほか、南シナ海でも、周辺諸国との摩擦は絶えない。

 

「日本はアジアで唯一、中国の拡張主義に対峙(たいじ)できる国だ」「覇権国家に負けてはならない」「日本が負けたら、アジアに暗黒の時代がやってくる」「日本、がんばって」「日本が大好き」…。尖閣情勢が緊張する中、JFのフェイスブックには、世界から日本への期待と応援のメッセージがあふれている。

 

日本は中国とどう向き合うのか―。隣接するアジア諸国にとどまらず、世界が日本の中国問題への対応を注視しているのだ。

 

米中の新冷戦時代が始まったいま、積極的平和主義を掲げる日本はどのように対処し、この時代を乗り越えていくのか。

 

JFは、尖閣のほか、インド太平洋の中国問題を世界に発信していきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

 

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※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています。

 

 

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