Gunkanjima Battleship Island

Photos of former residents of Gunkanjima in Nagasaki at the Industrial Heritage Information Center in Shinjuku, Tokyo, March 30, 2020. (© Sankei)

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Asahi Shimbun, UNESCO Want to Rewrite Wartime Labor History with Unfounded Assumptions

 

(戦時労働者の歴史を根拠なき仮定で書き換えようとする朝日新聞とユネスコ)

 

 

前回、当欄「学問の自由が危ない」(9月27日付)で取り上げた早稲田大学の有馬哲夫教授が、「差別を煽(あお)り、歴史否定発言を繰り返している」として、有馬教授を解雇するよう大学に要求する動きが一部の学生たちから出ていることが明らかになった。

 

有馬教授は英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)に、米ハーバード大教授のマーク・ラムザイヤー氏が執筆した「太平洋戦争における性行為契約」と題する論文を擁護する内容の記事を寄稿。8月30日に掲載された

 

有馬教授は記事で、論文を発表したラムザイヤー氏の解雇を求めている学者たちの主張が学術的に誤っている点を的確に指摘し、学問への反論は学問ですべきだとの主張を展開した。ラムザイヤー氏は今年1月、「慰安婦=性奴隷というのは作り話だ」とした記事をJFに寄稿している。

 

有馬教授の寄稿は先月、JFで最も読まれた記事のランキング上位に入った。ところが、今度は、その教授自身の解雇をインターネット上で求める署名活動に飛び火したのだ。

 

早速、連絡を取ると、教授は「彼らが私にもラムザイヤー氏と同じような攻撃を仕掛けてくることは想定していました」と冷静な様子で語った。さらには、教授に対する「攻撃」が展開されている同じウェブサイトで、これを非難し対抗する署名活動も始まっていると教えてくれた。

 

そちらは「有馬教授への言論弾圧に抗議し、このような犯罪の厳罰化のための法改正を求める」という内容で、今月15日時点で1万4000人以上が署名。教授の解雇を求める人たちよりも5000人以上も多い署名が集まっていた。それにしても、誰が教授の解雇を求める署名活動を展開しているのか-。

 

教授によると、留学生支援などまじめな活動を行っている小さな学生団体だ。会員数も多くない。「学生たちが自発的に考えて、署名活動を始めたとは考えにくい。私に対するレッテル貼りと印象操作をしようとの意図をもった人物が裏にいて、学生団体は使われているだけではないか」。教授はそう推測する。

 

歴史問題で情報操作をするのには、かなり広範な知識と経験が不可欠で、とても学生たちだけで実行するのは難しく、誰かが後ろで糸を引いているのではないかというわけだ。JFは近々、教授とのインタビューを掲載する。

 

これとは別に、長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)で戦時徴用された朝鮮人労働者の問題でも、日本は圧力にさらされている。今年7月、ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、日本政府が都内に設置した「産業遺産情報センター」の説明が不十分だとして「より暗い側面」を提示するよう求めたのだ。

 

上の英文(日本語訳)はそれに対し、加藤康子・産業遺産情報センター長がユネスコや朝日新聞の報道に反論した本紙・正論記事英語版の見出しである。

 

「正義」を盾に言論を統制していく手法は、強権と独裁的な権力で他者の意見を認めずに抑圧する全体主義国家にも通ずる。

 

言論弾圧を図ろうとしている黒幕はいったい誰なのか。言論弾圧で誰が得をするのか。JFは、情報操作と言論弾圧との戦いの最前線を冷静、沈着に世界に伝えていきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

 

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「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています

 

 

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