東京五輪・パラリンピックで日本選手団が開会式の入場行進で着用する公式服装が1月23日、東京都内で発表され、「日本を纏(まと)う」をコンセプトに、白と赤を基調にしたデザインがお披露目された。
日本選手団の「爽やかな輝き」を表現した。1964年東京大会時のものと上下の色合いが逆転。白のジャケットには、日本古来の伝統柄で、縁起がいいとされる「工字繋ぎ(こうじつなぎ)」をプリントした。暑さ対策も施しながら、動きやすさと着心地を高めたという。パンツとキュロットは赤を配した。
東京大会が理念に掲げる共生社会の象徴として、五輪とパラリンピックの選手の服は統一のデザインを用いた。競泳男子の瀬戸大也(ANA)は発表会に公式服で登壇し、「身の引き締まる思い。五輪で金メダルという夢を東京でかなえられるように頑張りたい」と決意を新たにした。
1人1人の体形などに合わせて作られており、パラアーチェリーの上山友裕(ともひろ)(三菱電機)は、「普段は袖が車いすについてしまうが、袖を短めに切ってもらたので、タイヤに当たらなくなった」と気に入った様子だった。
この日は、結団式などで選手らが着用する式典用のほか、審判など技術役員が使用するユニホームも発表された。
東京五輪・パラリンピックで日本選手団が着用する公式服装は「共生社会の実現」という大会理念を映し、五輪とパラで初めて統一のデザインが採用された。
筆者:久保まりな(産経新聞)