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東京五輪の卓球混合ダブルスで、日本卓球史上初の金メダルを獲得した水谷隼選手(32)が7月28日、ツイッターを更新し、「とある国から」、誹謗(ひぼう)中傷のメッセージが来ていることを明らかにした。
それによると、決勝戦で勝利した直後、「とある国」の人たちから『○ね、くたばれ、消えろ』といった心無いメッセージが直接届いている。
しかし、「免疫ありすぎる俺の心には1ミリもダメージない それだけ世界中を熱くさせたのかと思うと嬉しいよ」と気に留めない様子で前向きにつづった。
さらに「日本人の方は全て応援メッセージです ありがとう」と顔文字を添えつつ、日本のファンに感謝した。
水谷選手と伊藤美誠選手のペアは26日の試合で、過去4度対戦して一度も勝利したことのない世界王者の中国を4ー3で破り、日本卓球界初の五輪金メダルを獲得。これまで金メダルを独占していた中国の風穴を開けた。
水谷選手は、試合後の記者会見で、「きょう日本の国旗が一番上にあがり、君が代を聞いているときはアスリートとして誇りに思った最高の瞬間」と喜びを語った。さらに、「中国を越えるのはここまで苦しいというのも、感じさせてくれました」とも述べ、いかに「中国超えが苦しかった」のかを強調した。
その水谷選手が取り組んできたのが、中国卓球を中心とした「不正ラバー問題」だ。
水谷選手は2012年11月、日本のスポーツ誌とのインタビューで、卓球ラケットのラバー部分に「グルー」や「ブースター」と呼ばれる接着剤を使用して打球の反発力を強める不正が公然と行われていることを暴露して抗議している。水谷によると、中国を中心とした世界トップ選手はラケットの反発力を強くする「補助剤」を現在も公然と使用しているという。
「ノーマル」ラケットで世界の強豪と戦い、世界の頂点に立った水谷選手への「とある国から」の風当たりは今後、ますます強まる可能性がある。
(JAPAN Forward)