Olympic Torch Relay

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東京五輪の聖火リレーのスタートまで残り1カ月となった。まもなく発生10年を迎える東日本大震災からの復興五輪としての期待が高まる一方、聖火リレーのスタート地点である福島県の自治体は、13日に最大震度6強の地震に見舞われたばかり。新型コロナウイルスの感染防止対策に加え、地震の復旧作業にも追われながら準備を進めている。

 

聖火リレーは3月25日にサッカー施設の「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町・広野町)をスタート。翌26日は、13日の地震で震度6強を観測した相馬市と新地町もコースに組み込まれている。新地町では、多くの住宅で瓦が落ちたり、壁がひび割れたりするなど大きな被害が出た。町内の混乱は現在も続いており、「地震の復旧作業と同時進行で(聖火リレーの)準備を進めている」(新地町教育委員会)という状態だ。

 

今回の地震被害で災害ごみが大量に発生した同町では、JR新地駅東側の空き地に災害ごみ用の仮置き場を設置した。聖火リレーのコースからは直線距離で約400メートルと近い。被災した住民が持ち寄った家具や家電製品などが積まれており、災害ごみの受け入れは3月14日まで行われる予定になっている。

 

福島県オリンピック・パラリンピック推進室の佐藤隆広室長は「関係市町村には新型コロナの感染拡大レベルに応じた対処方法なども考えてもらっている」としており、「復興五輪の聖火リレーのスタートとしてふさわしい形になるよう、着実に準備を進めたい」と話す。

 

同じく大震災の被災地で今回の地震でも被災した宮城県の村井嘉浩知事は聖火リレーの実施を強く求めている。

 

宮城県内の聖火リレーは6月19日から21日までの3日間、大震災の被災地となった沿岸部を中心に16自治体を回る。村井知事は今月22日の定例会見で「宮城県としては(聖火リレーは)予定通り行うよう、粛々と準備を進めている」とした上で、「(東京五輪は)見事な大会だったといわれるような五輪にすべきだと思う。宮城県は不平不満を言わずに力を合わせて頑張りたい」と強調した。

 

 

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