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2月16日の東京株式市場の日経平均株価は続伸した。上げ幅は一時700円を超え、終値ベースで史上最高値を付けたバブル経済期の平成元年12月29日の3万8915円87銭に50円程度までに迫る場面もあった。証券業界関係者の間では、38915の語呂合わせ「砂漠へ行こう」の合言葉とともに、史上最高値更新に向けた期待が高まっている。
米国の株高の流れ
終値は前日比329円30銭高の3万8487円24銭だった。
前日15日の米国市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ期待の高まりを背景にダウ工業株30種平均は上昇。16日の東京市場でも、米国の株高の流れを引き継ぐ形で、足元で株価上昇をけん引してきた半導体関連株を中心に広い銘柄が買われた。
日経平均株価は16日午前の取引開始直後に大きく上げ幅を広げ、一時、3万8865円06銭まで上昇した。その後は、週末を控え、当面の利益を確定するための売り注文も出て、買い注文と売り注文がもみ合う中、上げ幅をやや縮小する形で取引を終えた。
半導体関連株については「一部に過熱感が出ている」(大手証券関係者)との声はあるものの、株価自体はまだ上昇の余地があるとみる市場関係者は多い。
「年末には4万円」
野村証券の沢田麻希ストラテジストは、直近4日間の日経平均の上げ幅が1500円を超えてやや急ピッチだったことや、史上最高値更新を目前に控え「来週以降の上昇ペースは少し調整しながら、やや緩やかになる」と見込む。ただ、日経平均の上昇基調は変わらず、「年末には日経平均は4万円に達する」と予測する。
筆者:永田岳彦(産経新聞)