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日韓両国は6月1日の防衛相会談で、韓国海軍の海上自衛隊機へのレーダー照射事件に関する再発防止で合意し、防衛交流を再開しようとしている。だが、事実解明の棚上げには自民党をはじめとする保守陣営に強い不満が残った。火器管制レーダーを照射された日本側には事実を示すさまざまなデータがあり、全面否定する韓国の主張が荒唐無稽だからだ。ここにきて、照射の隠蔽(いんぺい)は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領(当時)の指示」だったことなど、一連の経緯を韓国の一部軍人らが非公式に日本側に説明していたことが明らかになった。
2018年12月20日午後3時頃。能登半島沖、日本の排他的経済水域(EEZ)の大和堆と呼ばれる漁場で、通常の警戒監視活動中だった海上自衛隊P1哨戒機が韓国海軍の駆逐艦(3200トン)から火器管制レーダーを照射された。P1は無線で駆逐艦に意図を照会したが、応答は全くなかった。海上には韓国の駆逐艦と海洋警察艦、漁船らしき小さな船がいた。
日本は直ちに韓国に強く抗議。韓国側は外交ルートで「遭難した北朝鮮漁船の捜索中だった」と説明した。韓国国防省は「作業中にレーダーを使ったが哨戒機を追跡する目的で使った事実はない」とコメントした。韓国メディアは韓国海軍の話として「火器管制レーダーを使用したのは事実」と報じていた。
筆者:久保田るり子(産経新聞)
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2024年6月14日付産経新聞【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】より