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Chai (the Second) is the "sales manager" at real estate agency Tomato Housing. (©Sankei by Shuji Ozaki)

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産経の猫カメラマン、今年のプロ野球キャンプは沖縄へ。東北楽天ゴールデンイーグルスを2クール(わずか9日間だけ)取材した。

 

キャンプ地の金武町は沖縄本島中央部に位置し、自然豊かな町並みと米軍用地が混在する光景には「沖縄に来た」と実感させられる。

 

1200ミリという大砲のような超望遠レンズを肩に抱え「本来の取材業務」を全力でこなしつつ、練習前後の早朝や夕方には「肉球マニア」として魚眼レンズで猫に密着して撮影した写真を「猫の日」(2月22日、ニャン・ニャン・ニャン)のきょう、紹介したい。

 

「とまとハウジング」の“営業部長”チャイくん(2代目)。オフィスのど真ん中に作られたキャットタワーで自由に勤務時間を過ごす。スタッフの仕事ぶりに満足そう? =沖縄県浦添市(尾崎修二撮影)

 

不動産売買、任せニャさい!

 

浦添市の不動産会社「とまとハウジング」さんで出会った2匹の猫。茶トラの「2代目チャイ」(雄7歳)とぴぃちゃん(雌17歳)は、それぞれ「営業部長」「別館管理猫」という役職を与えられ、同社ホームページのスタッフ紹介にも登場している。

 

26年目を迎える同社の川端ゆかり社長が創業間もない頃、取引物件のガレージで1匹の子猫(初代チャイ)を保護し、社内で飼い始めたのが“猫活”のきっかけ。その後、車道の路肩に寝ていたぴぃちゃんを迎え入れた。

 

「とまとハウジング」の“別館管理猫”ぴぃちゃん。不機嫌な表情は取材の大型カメラが気に入らない? =沖縄県浦添市(尾崎修二撮影)

 

猫社員の写真を大胆にラッピングした営業車も登場し、招き猫としての役割を存分に果たしていた2匹だった。しかし初代チャイが17歳で天に召され、悲しみにくれた川端さんは里親募集で出会ったチャイにそっくりな茶トラ猫を「2代目チャイ」として迎えた。

 

「とまとハウジング」の“営業部長”チャイくん(2代目)。オフィスのど真ん中に作られたキャットタワーで自由に勤務時間を過ごす =沖縄県浦添市(尾崎修二撮影)

 

「猫が結んでくれた縁はたくさんの幸せを与えてくれます」と話す川端さんは、保護猫活動にも力を入れている。会社の売り上げの一部を動物愛護団体に寄付するなど、殺処分や交通事故などから「命を守る」という強い意志を感じた。

 

異業種から転職してきて4年目の新垣望さんは「実は自宅に犬が3匹います」と犬派宣言。ところが猫たちが自由気ままに過ごすオフィス内で働いているうちに「猫もかわいい。毎日癒やされています。“猫も好き派”になりつつあります」と笑う。もちろん職場の雰囲気も最高だからこそ、猫たちが当たり前のようにリラックスできるのだということは、短い取材時間でもしっかり理解できた。

 

南国の暖かい気候と温かい人情に包まれた小さな働き者たちの今後に、ますます注目したい。

 

「とまとハウジング」の営業車。看板猫たちがド派手にラッピングされている =沖縄県浦添市(尾崎修二撮影)

 

名護の生花店の人気猫、花より散歩?

 

一昨年、名護市で運転中、すれ違った対向車のダッシュボードに猫を見て「これは会いに行かなくては!」と、ドライブレコーダーの映像を頼りにその猫の“自宅”を確認。すぐにフラワーショップ花花(ファーファー)を訪ねた。その時(2022年)は本業のキャンプ取材が日本ハムのBIGBOSSこと新庄剛志監督の就任で多忙を極め、猫取材の時間はあまり取れなかったため、今年は帰京前の休日を利用してリベンジ訪問となった。

 

生花店の看板猫の名前は「ミルク」(雄・推定5歳)。スタッフの小川初美さんが店の奥に向かって「ミルク~! お客さんだよ!」と声を掛けると「ニャー」と元気な返事。

 

「フラワーショップ花花」の看板猫ミルク。配達車でのお出かけが大好きだ(2020年撮影) =沖縄県名護市(尾崎修二撮影)

 

法事会場への配達時にも「ミルクを連れて来て」というオーダーがあるという。

 

主に配達を務める源元朝一さんが車の準備をすると元気に飛び乗るミルク。「さぁ、出発進行!」とばかりに前を見つめる。

 

告別式の花の納品に行った時でも、ミルクを見た遺族が「悲しみを癒やしてくれる」と人気なのだとか。

 

店長の山内昌吉さんは優しいまなざしでミルクをなでながら、「この子がお客さんを招いてくれているのかもネー。まさに看板猫だよ」と笑った。

 

「フラワーショップ花花」の看板猫ミルク。玄関前でシーサーと一緒にお客様をお出迎え =沖縄県名護市(尾崎修二撮影)

 

おしゃべり上手な「陽キャ男子」が迎えてくれるお花屋さん、できることなら近所に住んで毎日会いに行きたい!

 

筆者:尾崎修二(産経新聞写真報道局)

 

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