短冊にウクライナ語で願いを書き、笹に結ぶウクライナの女性
=7月7日、東京・渋谷のウクライナ交流センター(鈴木健児撮影)
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全国心理業連合会(全心連)は7日、東京・渋谷のウクライナ交流センターで、ロシアの侵攻を受け、日本に避難してきた人たちらの心のケアを目的としたイベント「七夕、平和への祈りと食事会」を開催した。
同国の参加者は、在日の人も含め30人ほど。短冊にウクライナ語で平和への願いなどをしたため、ブルーとイエローのリボンで飾りつけられた笹に結びつけた。
日本の夏祭りをイメージした食事会では、そうめんやシーフードのバター焼き、かき氷などを堪能。線香花火を体験しながら戦禍の祖国を思い、夜空の星に祈りをささげた。
東部ドンバス地域のドネツク州から一カ月前に来日したスタニスラフさん(30)は、「ドネツクは親ロシア派が侵攻して悲惨な状況」と現地の状況を説明。「母を残しているので心配だが、今はとても帰ることができない」と心境を語った。ウクライナではホテルのマネジメント業をしていたといい「今は日本でいろんなことを学びたい。まわりの人は皆、親切で助けられている」と感謝し、「日本食が大好き」と笑顔を見せた。
東南部ドニプロから避難してきたアピトノバ・ロリタさん(30)は、母・テティアナさんと娘・エリカさん(4)とともにポーランドに避難したのち、4月末に来日。現在東京の下町に暮らす。「東京がとても好き。みんな親切だし安心して暮らせる。だが、心はウクライナに置いてきてしまった。切り替えができていない状況でつらいことも」と涙を浮かべた。