Superfly Performance: Photo Credit Masato Yokoyama

Superfly Performance: Photo Credit Masato Yokoyama

 

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[FUJI ROCK 2019] Reviewing the Best of Fuji Rock 2019
(【フジロック2019】フジロック2019の最高のシーンを振り返る)

 

夏祭りの季節が終わろうとしている。JAPAN Forward(JF)は、伝統の祭りからユニークなイベントまでさまざまな日本の〝祭り〟を世界に紹介している。この夏は、日本の野外ロックフェスの草分けである「フジロック・フェスティバル」を世界に発信した。

 

7月26日から3日間、新潟県湯沢町、苗場スキー場で開かれたフェスでは、多くの国内外アーティストたちが演奏。JFは記者2人を現地に派遣してさまざまな角度から取材し、10本以上の動画や記事を配信した。上の英文(日本語訳)は、フジロックを総括した記事の見出しである。

 

驚いたのは、フジロックに出演した英国の著名ロックアーティストたちが口々に「世界のほかのどこにもない特別な場所だ」と山奥で開かれたフェスを称賛していたことだった。なぜ、世界のアーティストはそこまで絶賛するのか。現地を取材して納得した。

 

蒸し風呂のような東京とは一変、山の冷涼な空気に包まれた会場は、鳥の鳴き声が響き渡る鬱蒼(うっそう)とした森や野原のみずみずしい緑がまぶしい別世界。

 

森の小道に面した小さなステージや野原の巨大な特設野外ステージのほか、ゴンドラでしか行けない山上のステージまである。大自然の中に設置された13カ所ものコンサート会場を、バックパックを背負い、自由に移動しながら好きな音楽と大自然を楽しむのがフジロック流だった。

 

来場した外国人たちが特に驚いていたのは、多くの来場者がいるのにゴミが散乱していないことだ。決められたゴミ捨て場に分別・回収されていた。

 

さらに、世界に知られる英デジタルロックのパイオニア、ケミカル・ブラザーズはJFに、フェスの多くがスポンサー商品などの宣伝・広告に主眼が置かれているのに対し、主催者と観客、アーティストが協力してイベントを一緒に作り上げているのがフジロックの魅力だと話していた。

 

「フジロックが大好きだ。フェス精神が息づいていることに驚いている。フジロックは特別な場所だ。音楽を愛している人たちがフェスを動かしている。英グラストンベリー・フェスティバル(世界最大規模のロック・フェス)を彷彿(ほうふつ)とさせ、演奏していて楽しい」…。

 

今年で23回目のフジロック。台風6号の影響による悪天候で一部イベントはキャンセルとなったが、主催者によると、13万人が参加し無事終了した。来年は2020東京五輪の後、パラリンピック直前の8月21日から3日間開かれる予定だ。来年は世界からもっと注目されるかもしれない。

 

読者からは「日本のロックはとても良さそうね」といった反応や、40年以上の活動歴があり、今回出演した英ロックバンド「ザ・キュアー」の記事には「歌舞伎マスクを着けたの」「まだ、演奏できるのか」などユーモアのあるコメントがフェイスブックに並ぶ。

 

日本各地では、1年を通して実に多種多様の魅力的なお祭りが開催されている。JFは、世界が驚くそんな日本の「特別の場所」を紹介していきたい。

 

(JAPAN Forward編集部)

 

 

※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています。

 

 

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