健康や幸運を祈るラオスの伝統儀式「バーシー・スークワン」に臨まれた天皇、皇后両陛下の長女、敬宮愛子さま =11月18日午後、ラオス・ビエンチャン(代表撮影)
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天皇、皇后両陛下の長女、敬宮(としのみや)愛子さまは11月17日から21日の日程でラオスを公式訪問された。今年は日本とラオスの外交関係樹立70周年にあたる。愛子さまはこれまで2回、海外を私的訪問しているが、公式ご訪問は今回が初めて。

愛子さまは11月18日、国家副主席主催晩餐会に先立ち、バーシーセレモニーに臨まれた。
バーシーセレモニーは正式名称を「バーシー・スークワン」とし、東京外国語大学の菊池陽子副学長(ラオス近現代史)によると、「魂をつなげる、強化する」という意味があるという。ラオスでは人間の体の中に32個の魂が宿っていると考えられ、バーシー・スークワンは魂を体につなぎ留めるために人生の節目節目に行われる伝統儀式だ。

18日夜、愛子さまは振り袖に、同国の民族衣装である肩掛け「パービアン」を身に着けてご参加。両国関係者とともにマリーゴールドやラオスの国花であるプルメリアなどで飾られた祭壇を囲まれた。祈祷師が愛子さまの健康などを祈る間、愛子さまは関係者とともに祭壇から伸びるひもを持ち、合掌されていた。

その後、祈祷師やパーニー国家副主席らによって愛子さまの左手首に白いひもが結びつけられた。ひもを結ぶ際には相手への祈りの言葉を伝えることが通例で、側近によると、祈祷師らは愛子さまの公的ご活動の成功などを祈った。
筆者:吉沢智美(産経新聞)
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