山上徹也被告=令和5年2月、奈良市
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令和4年7月の安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判の判決公判が21日、奈良地裁で開かれ、田中伸一裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。殺人などの主な起訴内容に争いはなく、最大の焦点は量刑。弁護側は「最も重くても懲役20年」と訴えていた。
量刑を左右するポイントとされるのは、旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)に翻弄された被告の生い立ちと事件との関連性だ。
被告の家庭生活は母親が教団に入信し多額献金を繰り返したことで崩壊状態に陥った。教団を憎んでいた兄の自殺もあり、教団に打撃を与えるために幹部襲撃を計画していた。

ただ、新型コロナウイルス禍で韓国に拠点を置く教団幹部の来日が見込めず、被告は事件の5日前に急遽(きゅうきょ)、襲撃の対象を安倍氏に変更した。
弁護側は、安倍氏が教団に親和的な政治家の代表格だったと主張。被告も「嫌悪感、敵意」を持っていたと法廷で語り、教団への恨みと安倍氏に対する銃撃は一直線に結びつくと訴えた。
一方の検察側は、被告にとって「本来の敵」は教団幹部であり、最終的になぜ安倍氏を銃撃したかについては「最後まで納得できる説明はなく、論理的に飛躍があるといわざるを得ない」と指摘、生い立ちが犯罪の意思決定に与えた影響は限定的だとした。

起訴状によると、4年7月8日、奈良市で参院選の応援演説中の安倍氏を手製のパイプ銃で撃ち、殺害したなどとしている。殺人罪のほか、銃刀法違反、武器等製造法違反、火薬類取締法違反、建造物損壊の計5つの罪で起訴されている。
(産経新聞)
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