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日本の若者たちの「声」を世界に届けるJAPAN Forwardの企画「Ignite」の第32回。今回は2025年に開催された北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール英語エッセイ高校生部門で最優秀賞を受賞した、東京都私立高校2年、石川とわ子さんの「Bring the abduction issue onto a global stage」を掲載します。
[受賞作品は上の (This post is available in English) のリンクをクリックしてください。]
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[和訳]
北朝鮮による拉致問題を世界の舞台へ
「なぜ、このような悲劇がここで起きたのだろう?」横田めぐみさんの中学校から自宅までの道を歩きながら、この疑問が頭から離れませんでした。北朝鮮による拉致問題について知った私は、新潟を訪れ、めぐみさんが拉致された場所を実際に見に行くことにしました。そこは、何ひとつとして危険を感じさせない、ごくありふれた感じの道でした。こんな平凡な場所で、あのような恐ろしい犯罪が起きたなんて、想像もできませんでした。
今年2月、長野で横田めぐみさんの弟・横田拓也さんの講演を聞く機会がありました。彼の言葉を通して、めぐみさんだけでなく、ご家族の痛みを深く感じました。事件を風化させないために、懸命に啓発活動を続けるお姿に心を打たれました。拉致被害は横田めぐみさんだけの問題ではありません。北朝鮮によって拉致されたことが確認されている人は17名、さらに拉致された可能性がある人は約880名にのぼります。横田さんが語られたように、拉致被害者のご家族は毎日闘い続けています。彼らがご家族との再会を願っていることを、私たちは決して忘れてはなりません。
では、なぜこの問題はまだ解決していないのでしょうか。そして、私たちには何ができるのでしょうか。私は、特に若い世代による関心の低下が大きな要因だと考えています。私は学校で拉致問題について教わったことがなく、今の多くの学生が同じ状況だと思います。新潟の学生でさえ、めぐみさんの話を「歴史上の出来事」として捉え、現在進行形の問題だとは思っていないと聞きました。
この拉致問題を解決するためには、国際社会レベルでの協力が必要だと私は確信しています。なぜなら、国際関係に密接に関わる問題だからです。しかし、私がロシアとアメリカで過ごした5年間、この問題について耳にしたことは一度もありませんでした。この状況こそ、変えなければなりません。私は、海外で出会った友人や先生方にこの問題を伝えることを第一歩として踏み出しました。拉致という犯罪の深刻さに比べれば微々たるものかもしれませんが、私たち一人ひとりの努力が積み重なれば大きな力になります。拉致被害者のご家族が高齢化する中、この問題への関心を広げることは今まで以上に重要です。私たちはこの拉致問題を前にして、無力ではありません。私たちが話す言葉のひとつひとつが、被害者の悲劇を風化させないことにつながります。SNSの普及により、私たちの世代は情報を非常に速いスピードで、世界中に発信することができます。この力を活かし、私は海外で出会った人々と協力して動画を発信し、拉致問題を世界の舞台に押し上げたいと考えています。
拉致問題が、私たち一人ひとりに関わる問題であることを認識し、積極的に解決策を探さなければなりません。被害者のご家族が闘い続けているように、私たちも北朝鮮による拉致問題の終結に向けて闘わなければならないのです。
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石川とわ子さんのコメント
拉致問題は、日本が果たさなければならない至上命題です。拉致被害に関して一人ひとりが声を上げることで、解決に一歩ずつ近づきます。無関心を今ここに置き去り、一緒にグローバルな問題へと押し上げていきませんか。

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■北朝鮮北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール
政府拉致問題対策本部では全国の中高生を対象に、拉致問題関連の映像作品、舞台劇の視聴や拉致問題関連書籍の読書等を通じて拉致問題を知ってもらい、拉致被害者や拉致被害者御家族の心情を理解するとともに、拉致問題解決のために自分に何が出来るのか、何をすべきかについて深く考える機会とすることを目的として、北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクールを実施しています。詳しくはhttps://www.rachi.go.jp/jp/shisei/sakubun.htmlをご覧ください。
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