高市早苗首相との面会後、記者団の取材に応じる自民党の浜田靖一(中央)、日本維新の会の前原誠司(右)両安全保障調査会長 =3月6日、官邸(春名中撮影)
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与党の安全保障調査会が高市早苗首相に対し、防衛装備品の輸出ルールを緩和し、戦闘機や護衛艦など殺傷・破壊能力のある武器の輸出を認めるよう提言した。
防衛装備品を殺傷・破壊能力の有無で「武器」と「非武器」に分類する。日本はこれまで輸出を非武器に限ってきたが、防衛装備移転三原則の運用指針の「5類型」(救難、輸送、警戒、監視、掃海)を撤廃し、武器輸出を原則認める。国家安全保障会議(NSC)が輸出の可否を審査する。
武器輸出の解禁は、日本の平和と安全を保ち、国民の生命を守ることに資する。高市首相が与党の提言に賛意を示したのは妥当だ。提言に沿って運用指針を改定してもらいたい。

提言は武器輸出の対象を、秘密保護などの防衛装備品・技術移転協定を日本と結び、現に戦闘中ではない国に限るとした。ただし、日本の安全保障に必要なら例外的に輸出を認める。
これまでも国際共同開発や外国のライセンスを用いて生産する武器の輸出は例外的に認められることがあったが、国産品の輸出ができないといった制約があった。
武器輸出は平和国家の理念に触れるといった反対論があるが、間違いだ。日本が武器輸出に二の足を踏めば、中国やロシア、北朝鮮といった反日的な専制国家が喜ぶだけである。
欧米の民主主義国が日本の従来の姿勢にならって武器輸出を控えれば世界はどうなるか。ウクライナは抗戦の術(すべ)を失い、侵略者のロシアに蹂躙(じゅうりん)される。武器輸出反対論は、道義にももとる似非(えせ)平和主義にすぎない。
日本は朝鮮戦争当時、多くの銃砲弾を生産して国連軍の主力である米軍へ納入し、北朝鮮の侵略を阻むことに貢献した。この史実を思い起こすべきだ。
防衛装備品、とりわけ武器を輸出すれば同盟国や有志国、友好国の抑止力が高まり、日本をとりまく安保環境の好転にもつながる。

軍の装備は国家の生存にかかわるだけに日本製武器を調達する国と日本の絆は強まっていく。
輸出によって日本の防衛産業は成長し、自衛隊の調達する武器の価格も安くなる。武器輸出の解禁で防衛生産、技術の基盤が整えば、国益と世界の平和に寄与するのである。
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2026年3月7日付産経新聞【主張】を転載していますn
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