高市早苗内閣は、インテリジェンスの司令塔機能強化に向け「国家情報会議」と事務局の「国家情報局」を設置するための関連法案を閣議決定した。情報の重要性は格段に増しており、今国会で法案を確実に成立させたい。
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高市早苗首相(中央)へ提言書を手渡す自民党インテリジェンス戦略本部の小林鷹之本部長(左)=3月3日午後、首相官邸(春名中撮影)

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高市早苗内閣は、インテリジェンスの司令塔機能強化に向け「国家情報会議」と事務局の「国家情報局」を設置するための関連法案を閣議決定した。

中国や北朝鮮の脅威は高まっている。ロシアによるウクライナ侵略は続いている。中東情勢も緊迫するなど、情報の重要性は格段に増している。インテリジェンス機能の向上は待ったなしだ。今国会で法案を確実に成立させたい。

国家情報会議は安全保障、テロなどに関する重要情報や、外国のスパイ活動への対処について調査、審議する。首相を議長とし閣僚で構成するとしており、政治のリーダーシップを発揮させる狙いがある。この点で官房長官をトップとし省庁の次官級で構成する現在の内閣情報会議とは異なる。

衆院本会議で施政方針演説を行う高市早苗首相=2月20日午後、衆院本会議場(春名中撮影)

内閣情報調査室を格上げして設ける国家情報局には、各省庁が行う情報活動の総合調整の権限が付与される。各省庁には情報会議への資料・情報提供の義務を課す。

情報収集を巡る省庁の縦割りの弊害はかねて指摘されてきた。国家情報局が中心となって警察庁や公安調査庁、外務、防衛両省などから十分な情報を収集・分析し、国家情報会議が総合的に評価する体制を整えねばならない。

国家安全保障会議や国家安全保障局でも情報分析を行っているが、国家情報会議と国家情報局の新設により精度を高め、政策判断をより迅速かつ的確にできるようにしたい。

関連法案はインテリジェンス強化の第1段階だ。続く課題がある。

自民党と日本維新の会の連立合意書では、スパイ防止関連法案の速やかな策定・成立を挙げている。この中には、外国政府や外国企業のために政治活動をする場合に登録を義務付ける「外国代理人登録法」などが含まれる。独立した対外情報庁を令和9年度末までに設置することや、情報要員の養成機関の創設も盛り込んでいる。

立憲民主党や共産党などからは、政府の情報収集活動が市民への監視強化やプライバシーの侵害、「表現の自由」の制約につながりかねないとの声が上がるが、的外れな批判だ。外国勢力から日本と国民を守るためにインテリジェンス機能の強化は欠かせない。

2026年3月14日付産経新聞【主張】を転載しています

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