日米の民間交流の促進に力を尽くした、民間団体「米日カウンシル」のアイリーン・ヒラノ・イノウエ会長が4月7日、闘病の末、西部ロサンゼルスで死去した。71歳。米日カウンシルが8日発表した。米国初の日系議員、ダニエル・イノウエ上院議員(2012年死去)と08年に結婚した。
1948年西部カリフォルニア州生まれの日系三世。南カリフォルニア大卒。88年、ロサンゼルスに「全米日系人博物館」を設立し、20年間にわたり初代館長を務めた。
2008年に米日カウンシルを創立し、会長に就任した。11年から在日米大使館との共催および日本政府の支援で日米の若手リーダーの育成を進める交流プログラム「トモダチ・イニシアチブ」を発足させた。
今年1月、米日カウンシル会長を年内に退任すると発表。「日米関係に永続的な貢献ができたことを願っています」とし、米日カウンシルの会長を務めたことは「一生の名誉だった」と述べていた。
米日カウンシルのフィリス・キャンベル理事長は「私たちは皆、この訃報に大きなショックを受けています。アイリーンは日米関係において稀有な存在で、米日カウンシルの使命を遂行する中で、太平洋の両側のリーダーから尊敬されていました。米日カウンシルの創設以来、アイリーンは、自身の知恵と起業家精神を活用し、戦略的ビジョンを念頭に入れつつも米日カウンシルのあらゆる側面を把握し、大胆な考えと決意を持ってあらゆる課題に取り組みました」とのメッセージを発表した。
新しいCEOが任命されるまで、ヒラノ・イノウエ会長の任務は、米日カウンシルの最高執行責任者(COO)であるテリー・スエットナムと、取締役副会長のローラ・ウィンスロップ・アボットが引き継ぐとしている。