陸上自衛隊第15旅団の創隊15周年と那覇駐屯地創立53周年を記念する行事が、那覇市の同駐屯地で開かれた。第15旅団長は式典で、師団化に向け「着実に準備を進める」と強調した。
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記念行事式典は約500人の隊員が参加した=11月30日、那覇市(大竹直樹撮影)

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令和8年度に師団への格上げが予定されている陸上自衛隊第15旅団の創隊15周年と那覇駐屯地創立53周年を記念する行事が11月30日、那覇市の同駐屯地で開かれた。約500人の隊員と装甲車など約100両による観閲行進が一般公開され、4千人以上の来場者でにぎわった。

南西防衛をあずかる第15旅団長の泉英夫陸将補は式典で「現在の国際社会は普遍的価値やそれに基づく政治、経済体制を共有しない国家が勢力を拡大させている」と指摘。国を守る任務が「一丁目一番地」だとして師団化に向け「着実に準備を進める」と強調した。

沖縄県の池田竹州(たけくに)副知事が玉城デニー知事の祝辞を代読。「わが国の防衛はもとより、県民の生命、財産を守るため多大な貢献をいただいた」と謝意を示した。

沖縄県の玉城デニー知事(大竹直樹撮影)

宮崎政久防衛副大臣は訓示で、「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境において南西地域の防衛体制強化は喫緊の課題だ」と指摘。隊員を前に「防衛力の根源は人。ここにいる皆さんがこの国を守る力そのものだ。厳しい環境の中、任務や訓練に励む隊員はわれわれの誇りだ」と力を込めた。

観閲行進の後、会場の上空ではUH60JA多用途ヘリコプターなどの曲技飛行や大型輸送ヘリコプターCH47「チヌーク」からロープで隊員が降下するホイスト訓練、オートバイ部隊によるアクロバット走行も披露され、集まった観客を魅了した。

筆者:大竹直樹(産経新聞)

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