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彼女は、香港の若者たちから「立場姉(ねえ)ちゃん」と親しみを込めて呼ばれていた。ネットメディア「立場新聞」の記者として、2019年の反香港政府・反中国共産党デモの最前線でネット中継を行い、政府系の暴漢に襲われ負傷した際もひるまず報道し続けた。
何桂藍(か・けいらん)さん(34)。彼女の運命を大きく変えたのが、20年7月11、12日に実施された香港民主派の予備選だった。
民主派の幹部は<同年9月に予定された立法会(議会)選で過半数の議席を獲得する→予算案を否決するなど政府に圧力をかける>ことで、香港トップの行政長官選や立法会選の民主化を実現しようと考えていた。そのためにまずは立法会選の候補者を調整しようと、全有権者を対象に行ったのが予備選だった。
筆者:藤本欣也(産経新聞外信部編集委員兼論説委員)
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2024年11月8日付産経新聞【緯度経度】より
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