東京都の小池百合子知事がインタビューに応じた。少子化対策や子供の育成に取り組む考えを示し、国際都市間連携や国連機能の東京誘致にも意欲を示した。
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インタビューに応じる小池百合子知事=東京都庁(相川直輝撮影)

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東京都の小池百合子知事が産経新聞のインタビューに応じた。大型選挙が予定されておらず、腰を据えて政策に取り組める今年、小池氏は引き続き、チルドレンファーストで少子化対策や子供の育成に取り組む考えを示し、国際都市間連携や国連機能の東京誘致にも意欲を示した。

出生数がプラスに

--今年、特に力を入れるテーマや優先的に取り組む課題は

「チルドレンファースト、赤ちゃんファーストの政策を何年か進めてきた。(都内在住の0~18歳を対象に、1人当たり月5千円を支給する)『018サポート』も順調に進み、結果として昨年の上半期、出生数は、わずかではあるがプラスに転じた。とても大きい結果だと思う。社会全体として少子化対策を行い、そして子供たちの育成を行っていく。これは最大の未来への投資だと思う」

「いわゆるZ世代は『風呂キャンセル界隈』(「面倒だから」と入浴をやめてしまう人々を指す)とか、ガスコンロで煮炊きをしない自炊キャンセル界隈。リスクや物を持つことをどんどん恐れている。ましてや結婚や出産、子供を持つことがリスクだと考えるようでは、社会はシュリンク(縮退)する一方だ。少子化というが、その前に母の数が少なくなると、縮小再生産ばかりになって、国全体がシュリンクしていく。これは静かなる有事だとずっと前から言われている。そこをどうやって抑え、ゲームチェンジをしていくか。その役割を東京で行ってきた結果、現時点ではプラスという結果を出せていると思う」

「昨年は自然災害も猛威を振るい、暑さも尋常でなかった。強靱(きょうじん)化、レジリエンスについても着実に進めていく。インフラの更新も重要だ。そこで東京だからこそできる、さまざまなイノベーションも含めて、しっかりと着実に進めていくのが今年だと思っている」

東京の高層ビル群=2024年3月

世界が東京に期待

--日本、そして世界における東京の今日的な価値や役割をどう考えるか

「世界の方々が都市の魅力を感じていただき、かつ経済や金融などでの役割を、世界の中でも認めていただけるような位置づけになってきたと思う。最新の『世界の都市総合力ランキング』で、初めてニューヨークを上回り、ロンドン、東京、ニューヨーク、パリという順位になった。ロンドンの背中が見えてきたので、さらに世界一を目指していきたい。また、OECD(経済協力開発機構)が立ち上げ、各都市が参加するチャンピオン・メイヤーズというネットワークの議長職をこのたび仰せつかることになった。つまり東京がこれまで培ってきたノウハウやマネジメント力などを、世界の都市と共有していくことで、世界における東京の位置づけ、役割は大きくなっていく。その役割を果たすことが国にとってもプラスにつながると考えている」

--具体的に何を共有していくか

「例えばASEAN(東南アジア諸国連合)では、東京の調節池の役割や様々なサービスの提供の仕方など、東京から学びたいという都市はたくさんある。欧州の都市とも連携ができる。特に今回、議長に選ばれたのも、強靱化や女性の活躍を巡る対応について、世界をリードしてほしいというようなご要請があった」

Watch the 2025 interview with Tokyo Governor Yuriko Koike.

--昨年、国連の一部機能の東京誘致に言及した。高市早苗首相と連携してより積極的に進めるか

「高市さんもとても興味を示しておられた。今、トランプ米政権は、国際間連携というより、大統領自らがぐいぐい引っ張っていて、逆に国際的な機関は模索をしている。そうした中で、東京に対する期待は大きいものがある。もちろん外交は国の専権事項であり、頑張ってほしいと思うからこそ申し上げている。世界が大きく揺れる中で、日本の役割は、実は大きいと思う。それを発揮してもらうための舞台を東京は用意します、と申し上げている」

聞き手:原川貴郎(産経新聞)

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