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ジャパンフォワード読者の皆さん、こんにちは。柔道家の井上康生です。
今回は2025年最初の寄稿となります。今年も柔道やスポーツにまつわる情報や、私が関わっている活動についてご報告していきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
すでに2025年も2月に入りましたが、昨年末から年明けにかけての私は、久しぶりにまとまった休みを取ることができ、家族とゆっくり過ごすことができました。温泉に旅行に行ったり、テーマパークに行ったり、子どもたちと一緒にトレーニングをしたり。例年より比較的余裕のあるスケジュールだったこともあり、ゆったりとした時間を持つことができたと思います。そのせいか、いつも以上に、気持ちの整った感覚があり、新年からフレッシュな気分で仕事にあたることができています。
今年は、2028年ロサンゼルス五輪へ向けた新たなオリンピック・サイクルの1年目です。各競技で4年後へ向けた準備が始まっていますが、柔道でも動きがあり、国際柔道連盟(IJF)が昨年12月に改正ルール案を発表しました。
IJFは、オリンピック終了ごとにルールの見直しを行っており、今回もパリ五輪終了後から改正ルール案の検討に入りました。私も10月に行われたルール検討会議と、12月に行われた技術セミナーに出席しましたが、改正にあたっては、柔道の最大の魅力である技で決着する試合を増やすためには、どのような内容がよいか、といった視点で議論が行われました。
その結果、2017年に廃止となった「有効」ポイントの復活などが改正案に盛り込まれることになりました。改正ルールは、まずは2月のIJFツアー大会から6月の世界選手権まで試験的に導入され、実際の試合での内容を精査・検討したうえで、正式導入が決定されます。
日本国内でもルールの変更点と詳細な解説を全日本柔道連盟のホームページで公開し、対象大会の告知などを順次行っています。私もルール検討会議に参加したひとりとして、改正内容や意図をひとりでも多くの人に伝え、柔道の魅力や価値を高めるための発信を行っていきたいと考えています。
向上心を持って果敢にチャレンジ
私自身においては、今年は新たなチャレンジの年にしたいと考えています。
柔道家としてはもちろん、東海大の教員として、認定NPO法人JUDOs理事長として、そしてまた、日本オリンピック委員会に携わる人間として、それぞれの立場で力を尽くしていきたいと思っています。
そのためには、学びの時間を増やし、人とのつながりを大切にして知見を広げ、あらゆる経験値を上げていかなければなりません。
柔道とスポーツを通して社会の発展に貢献し、少しでも誰かの役に立つこと。これは私の行動規範であり、信念です。今年もこの考え方のもと、失敗を恐れず、向上心を持ってさまざまなことに果敢に取り組んでいきたい思っています。
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筆者:井上康生(柔道家)
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