ロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥がWBO同級11位のキム・イェジョン(32・韓国)と対戦するスーパーバンタム級4団体防衛戦が1月24日、東京・有明アリーナで行われる。
Naoya Inoue

シャドーボクシングをする井上尚弥(大橋ジム提供)

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プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31・大橋ジム)がWBO同級11位のキム・イェジョン(32・韓国)と対戦するスーパーバンタム級4団体防衛戦が1月24日(金)東京・有明アリーナで行われる。戦績は、井上尚弥が28戦28勝25KO、キム・イェジョンが25戦21勝13KO 2敗2分け、リングネームはトラブルメーカー。井上尚弥にとっては初めて世界戦で対戦する韓国の選手となる。

当初この試合は、2024年12月24日にサム・グッドマンと実施する予定であったが、グッドマンが12月中旬の来日直前の練習で、左瞼の上を裂傷し、両者合意のもと、2025年1月24日に延期となっていたが、1月に入り再びグッドマンが左瞼の上を裂傷。全治6ヶ月程になったため試合を棄権し、リザーバーとして控えていたキム・イェジョンが井上尚と対戦することになった。

キム・イェジョン

1月11日に緊急で記者会見を開いた大橋ジム・大橋秀行会長は、1月11日の早朝にグッドマンサイドから連絡があり、「3倍位、傷が大きい」裂傷を再び左瞼上に負ったため、(グッドマンとの試合の)再延期は出来なかったと報道陣に話した。

大橋会長は、この事態を「想定内で、こういうこともあるのかな」と、既に用意していたリザーブのキム・イェジョン選手に打診し、「30~40分でまとめられた」とし、「4団体の承認は得られたので、問題なく」世界戦として実施される。キム・イェジョンは、「井上選手がスーパーバンタムにあげてから、いつかは戦う相手として、常に研究していました。私は、日本人選手に対して7戦7勝で、(この試合で自分の力をすべて出し)キャリア最大の大一番を8勝目で飾りたいと思います。」とコメントした。

1月8日、チャンピオン井上尚弥は、大橋ジムで練習し代表取材に応じた。1月24日に延期になった試合の調整について問われ、「10日前に1ヶ月延期になって、そこからもう1セット繰り返すのは精神的にもきつい部分があった」とイレギュラーとなった日程での調整の難しさを吐露したが、「仕上り具合はすごくいいんじゃないかと思う。減量に入るときは、約5週間かけてやっていくが(延期になって)今回に関しては約8週間から10週間という目途。この調整方法ですごくいい自分が仕上げられたのあれば、この先のビックマッチに向けて一つの参考になる」と話した。

Naoya Inoue
記者会見に臨む井上尚弥=2024年10月24日

既に視線の先には、今後アメリカで対戦が予想される、アラン・ピカソと、サウジアラビアの「リヤドシーズン」との契約に伴い、サウジアラビアで試合が組まれる可能性があるムロジョン・アフマダリエフを見据えた。

初詣も行かず1月1日は、父の井上真吾トレーナーがミットを持って、ミット打ちを行い、正月返上でずっと練習漬けであったチャンピオン井上尚弥の2025年の世界戦が始動する。「初めて見に来た方と、ボクシングに詳しい方々が楽しめるような試合ができるように準備している。今の時点ではもう最高に仕上がっている。」初めての世界戦に挑戦する韓国選手が、モンスター井上尚弥のKOの洗礼を受けるのか。当時の試合は、NTTドコモ動画配信サービス「Lemino」で無料配信される。 

筆者:佐藤新

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