大阪・関西万博で、「EXPO2025日本盆栽・水石展」が開かれた。徳川慶喜が愛した黒松「鎧掛けの松」をはじめ、全国から集めた名品約130席が展示された。
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Yoroikake no Matsu, a Japanese black pine once treasured by Tokugawa Yoshinobu, draws admiration at the Osaka-Kansai Expo site. May 19, Yumeshima, Osaka (©Sankei by Kan Emori)

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大阪・関西万博で、豪華絢爛な盆栽を集めた「EXPO2025日本盆栽・水石展」が5月19日から22日までの4日間、開かれた。江戸幕府15代将軍、徳川慶喜が愛した黒松「鎧(よろい)掛けの松」をはじめ、全国から集めた名品約130席を展示。盆栽は近年、海外での人気も高まっており、会場には多くの外国人が訪れた。

「鎧掛けの松」は高さ約120センチと作品の中で群を抜いて大きく、みる人を圧倒。同展実行委員会によると、盆栽は1970年大阪万博での展示をきっかけに海外からも注目が集まった。今回は70年万博で展示された盆栽が再びお目見えしている。

1970年大阪万博で展示され、再びお目見えした盆栽=5月19日午後、大阪市此花区の夢洲(恵守乾撮影)

海外では近年、若者にも盆栽ブームが広がり、2023年の輸出額は9億2千万円と19年から約2倍となった。

オーストラリアから来日し、会場を訪れたボウ・ペットさん(29)は日本のポップカルチャーをきっかけに盆栽が好きになったといい、「盆栽はとても興味深い文化で迫力がある。鉢や剪定(せんてい)用具を購入したので、自宅で盆栽にチャレンジしたい」と話した。

2021年に行われた第92期ヒューリック杯棋聖戦第1局の対局室に飾られた盆栽も展示されている=5月19日午前、大阪市此花区の夢洲(恵守乾撮影)

同実行委の三浦裕貴委員長は「この展覧会で盆栽文化の裾野をより広げるきっかけとなれば」と期待を語った。

筆者:石橋明日佳(産経新聞)

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