台湾当局は、2025年の経済成長率の見通しを大幅に上方修正し7・37%になると予測した。AI関連の需要が予想を上回り、電子部品や情報通信機器の輸出を大幅に押し上げた。
Sanae Takaichi Xi Jinping first summit

日中首脳会談を前に中国の習近平国家主席(右)と握手を交わす高市早苗首相=10月31日、韓国・慶州(代表撮影・共同)

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台湾当局は11月28日、今年の経済成長率の見通しを大幅に上方修正し7・37%になると予測した。人工知能(AI)関連の需要が予想を上回り、電子部品や情報通信機器の輸出を大幅に押し上げた。

台湾は「一つの中国」原則を認めない民主進歩党に政権交代した2016年以降、中国から農産品の輸入や旅行の停止といった経済的威圧に見舞われ、農業や観光などの一部産業が打撃を受けた。ただ台湾経済自体は、低迷する中国を尻目に好調を維持している。

現在、高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁を口実に中国から全方位の経済的威圧を受ける日本にとって、台湾経済から得られるヒントはあるだろうか。

対中依存度が大幅に低下

16年に発足した蔡英文前政権は、それまでに中国国民党の馬英九政権が進めた中台経済の一体化路線を転換し、対中依存度の引き下げを図った。東南アジア諸国などとの経済・貿易関係を強化する「新南向政策」を掲げ、中国に移転した生産拠点の台湾回帰も進めた。24年の対外投資のうち中国向けの比率は7・5%で、10年前の58・5%と比べて大幅に減少している。

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筆者:西見由章(産経新聞)

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