ホルムズ海峡が封鎖状態となり、ドバイ沖に停泊する船舶=3月2日(ゲッティ=共同)
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高市早苗首相はホルムズ海峡でのタンカー護衛へ海上自衛隊の派遣を決断すべきだ。
イランはホルムズ海峡の自由な通航を阻む姿勢を示している。日本は原油輸入の9割超を中東に依存し、その大部分が同海峡を通過してきた。だが今、タンカー通航は止まっている。石油備蓄は250日以上あるが備蓄取り崩しが始まった。
原油輸入が途絶し、備蓄が尽きれば日本の生存はおぼつかない。経済活動はもとより国民の命を保つことさえ難しくなる。石油消費の節約やパイプライン利用で紅海方面からの輸入を増やす必要はある。事態の沈静化へ外交努力も欠かせない。
だが、それでもタンカーのホルムズ海峡通航は欠かせない。日本の生命線なのだ。中国向けタンカーの同海峡通過で分かるように機雷の脅威は大きくないもようだ。船舶護衛でタンカー航行を実現できよう。

先進7カ国(G7)首脳会議は船舶護衛の検討で合意した。国連安全保障理事会はイランによるホルムズ海峡の通航妨害を非難する決議を採択した。トランプ米大統領はSNSへの投稿で、日本と中国、フランス、韓国、英国の国名を挙げ、同海峡での民間船舶護衛へ艦船の派遣を希望した。
高市首相は3月16日の国会で、米国の要請があるからではなく、日本独自に何をすべきかを検討中だと明かした。その通りである。エネルギー供給の確保で日本の生存、存立を保つため海自派遣による護衛が求められる。必要なら掃海部隊派遣も検討してもらいたい。

日本が尻込みし、韓国や中国など他の国々の海軍が護衛すればどうなるか。日本は憲法も要請している国際社会で名誉ある地位を失う。台湾有事など北東アジアの危機に対処すべき日米同盟も機能不全に陥る。
海自派遣の形態は防衛出動や「存立危機事態」の認定に基づく集団的自衛権の行使、海上警備行動など選択肢がある。政府には、海自が船舶を最も守りやすく各国と協力できる法的根拠を採ってもらいたい。もし、ことごとく派遣困難という結論が出るなら、それは日本の生存に反する。そのような結論を導く解釈は非現実的で間違いというほかない。政治が柔軟な発想で是正し、日本と国民を守る行動へ進めばよいのである。
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2026年3月17日付産経新聞【主張】を転載しています
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