上告趣意書を提出した後、会見するベトナム人実習生の支援者ら=1月13日、東京・霞が関(橋本昌宗撮影)
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死産した乳児を放置したとして、死体遺棄罪に問われたベトナム人技能実習生のグエン・ティ・グエット被告(21)が今月、有罪判決を言い渡した1、2審判決を不服として上告した。支援者らは「実習生は『妊娠したら帰国させられる』との恐怖におびえ、社会的に孤立させられていた」と社会の問題を指摘。同様の事件を巡り、最高裁で逆転無罪を勝ち取った例もあるため、「無罪判決を望む」と期待を寄せる。
誰にも相談せず、病院も受診せず…
「私が置かれていた状況や本当の意図が正しく理解されていないと思いました」。グエット被告は1月13日、最高裁に上告趣意書を提出した後に支援者らが開いた記者会見にオンラインで参加し、こう思いを語った。
1審福岡地裁判決などによると、被告は令和5年7月ごろに技能実習生として来日し、6年2月2日昼ごろ、交際相手方のトイレで男児を死産。キッチンに移動して遺体を袋に入れ、ゴミ箱に置いて紙製のケーキの箱をかぶせた。
交際相手が、血にまみれて衰弱した被告を見つけて病院に連れていき、出産したことが判明。病院からの通報を受けた警察官が翌3日午前2時ごろに遺体を発見し、被告は逮捕された。
被告は5年12月ごろには、来日前の交際相手との子供を身ごもっていることに気づいたが、妊娠の事実を知られれば帰国させられると考えて誰にも相談せず、病院も受診しなかったという。
筆者:橋本昌宗(産経新聞)
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