尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域で、中国海警局に所属する5千トン級の大型船2隻が同時に航行した。5千トン級の船が2隻態勢になるのは極めて異例。
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尖閣諸島沖を航行する「海警1307」(第11管区海上保安本部提供)

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尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で2月1日、中国海警局に所属する5千トン級の大型船2隻が同時に航行していたことが、海上保安庁関係者への取材で分かった。5千トン級の船が2隻態勢になるのは極めて異例という。

1日は中国が海警の武器使用権限を明確化した「海警法」の施行から5年の節目にあたる。尖閣周辺での海警の活発な動きは習近平国家主席の号令下で進められており、5千トン級の大型船2隻同時配備もその一環とみられる。海警船の大型化、武装化が進んでいる実態が浮き彫りとなった。

海保関係者によると、1日に尖閣周辺での航行が確認された海警船4隻のうち、海警2502と海警2503が5千トン級の大型船という。第11管区海上保安本部(那覇)によると、海警2503と海警2304はこの日初めて確認された。

5千トン級の大型海警船「海警2503」(第11管区海上保安本部提供)

日本政府による平成24年の尖閣国有化後、中国側は周辺海域で海警船の航行を続けてきた。当初は武装化していなかったが、近年は機関砲を搭載する船の航行を常態化。1日に確認された4隻も、いずれも機関砲を搭載していた。

船の大型化に伴い、連続航行日数も長期化している。昨年は接続水域での連続航行日数が10月に途切れるまで335日続き、以前の最長連続日数だった215日を大幅に更新した。かつては台風通過など海が荒れている際には一時、船を「退避」させる形を取っていたが、船の大型化によって天候にかかわらず航行できるようになったためとされる。

一方、日本側も警備体制の強化を進めている。11管だけでは対処できず全国から巡視船の応援を得る形で海警船に対応している。

前線基地となる石垣海上保安部(沖縄県石垣市)に大規模宿舎や港を整備したほか、28年には大型巡視船2隻が就役し、14隻体制での尖閣領海警備専従体制が確立された。石垣には600人を超える海保職員が在籍しており、日本最大の海上保安部となっている。

海保は今後、大型巡視船2隻を新造するほか、防衛省などの関係機関との情報共有や連携体制を強化する方針だ。

筆者:大竹直樹、西山諒(産経新聞)

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