小泉進次郎防衛相と韓国の安圭伯国防相が、海上自衛隊横須賀基地で会談した。この流れを定着させ物品役務相互提供協定締結などへ進んでほしい。
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日韓防衛相会談を前に握手する小泉進次郎防衛相(右)と韓国の安圭伯国防相=1月30日午後、神奈川県横須賀市の海上自衛隊横須賀基地(代表撮影)

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小泉進次郎防衛相と韓国の安圭伯国防相が、海上自衛隊横須賀基地で会談した。

1月13日の奈良市での日韓首脳会談で両国の安全保障協力の重要性が確認された。これを受け、小泉氏の地元、横須賀の基地での会談がセットされた。

両閣僚は会談後、報道声明を発表した。北朝鮮の核・ミサイル戦力を念頭に朝鮮半島の完全な非核化を確認した。地域の平和と安定維持へ日韓・日米韓協力の継続で一致した。両閣僚の相互訪問の毎年実施など防衛協力・交流を推進するとした。

会談や声明を通じ日韓が安保協力推進を表明したのは妥当である。この流れを定着させ物品役務相互提供協定(ACSA)締結などへ進んでほしい。

会談に先立ち、28日には航空自衛隊が那覇基地で、韓国空軍の曲技飛行隊「ブラックイーグルス」の9機へ給油支援を行った。韓国軍機はサウジアラビアでの国際防衛装備品展示会へ向かう途中だった。空自の「ブルーインパルス」も飛来し、日韓のパイロットが交流した。

韓国空軍の「ブラックイーグルス」(手前)と空自「ブルーインパルス」の邂逅は異例だ=1月28日、那覇市(大竹直樹撮影)

韓国軍機への給油は昨年11月に計画されていたが、対象機の竹島周辺での飛行が判明し見送っていた。給油が実現したのは両防衛当局が協力の必要性を痛感しているからだ。

日韓は、核武装した専制国家の中国、ロシア、北朝鮮に囲まれている。台湾有事が起きれば北朝鮮やロシアの軍が陽動的な行動をとる恐れもある。韓国が押さえになれば、日米韓と地域の平和と安定に資する。

トランプ米政権が在韓米軍の縮小を持ち出す可能性がある。韓国は米国の1950年のアチソンライン設定で防衛対象から外れたと共産側からみなされ、朝鮮戦争で侵略された経験を持つ。日本との協力で米国をつなぎとめたい狙いもあろう。

首脳会談前に握手する高市早苗首相と韓国の李在明大統領=1月13日、奈良市(代表撮影)

日韓はミサイル防衛の情報共有などで連携してきた。米軍も含め海空分野でも協力を進める意義は大きい。空自の韓国軍機への給油や、海自と米海軍の有数の根拠地横須賀への韓国国防相の訪問は、連携を内外にアピールする意味がある。

空自「ブルーインパルス」と韓国空軍「ブラックイーグルス」の交流も行われた=1月28日、那覇市(大竹直樹撮影)

韓国海軍は海自機にレーダー照射をした「前科」がある。韓国には自衛隊も用いる旭日旗へのいわれなき排斥もある。問題を抱える隣国だが、それでも共通の脅威に備えるべきだ。それほど安保環境は厳しい。

2026年1月31日付産経新聞【主張】を転載しています

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