iPS細胞を使った再生医療等製品の製造販売承認について審議する厚労省専門部会=2月19日午後、厚労省
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厚生労働省薬事審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会は2月19日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療等製品「リハート」と「アムシェプリ」の条件・期限付きの製造販売承認を了承した。iPS細胞を使った製品としては世界初の薬事承認となる見通しで、再生医療の実用化の大きな一歩となりそうだ。
iPS細胞は人工的に多様な細胞に成長する能力を持たせた細胞。京都大の山中伸弥教授が世界で初めて作製に成功し、臓器などを修復する再生医療や新薬開発への活用に向けた研究が進められてきた。
リハートは大阪大の澤芳樹特任教授(心臓血管外科)が研究を進め、心不全などの新規医療技術を開発する「クオリプス」(東京)が実用化に向けた開発を行った「心筋シート」と呼ばれるもの。これまで、心臓移植などの治療が行われてきた虚血性心筋症による重症の心不全で、軽度の手術によって心臓に貼り付ける形で使用する。貼り付けた後は心臓に新しい血管が形成され、組織を修復する効果を持つという。同社によると大きな副作用はなく治験で有効性も認められたとしている。

アムシェプリは歩行障害などをもたらす進行性パーキンソン病の患者を対象に、京都大の高橋淳教授(脳神経外科学)らが研究を進め、住友ファーマ(東京)とRACTHERA(同)が開発に当たってきた。従来は脳で運動などに重要な役割を持つドーパミンを分泌する神経細胞が減少することが発症原因であることから、ドーパミンを補う薬物療法が治療の中心となってきたが、病気の進行に伴って効果が薄れるなどの側面もあった。アムシェプリはドーパミンを分泌する神経細胞の機能を補うことで患者の運動機能を改善するという。
いずれも審議会の了承を受けて、近く厚労省から正式に承認される。
(産経新聞)
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