Top 25 JAPAN Forward Reader’s Favorites of 2020
(2020年、読者に最も読まれた記事トップ25)
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令和2(2020)年が間もなく幕を閉じる。英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)では、この1年を振り返る記事を連日、掲載している。
JFでどんな記事が読まれたのか-。14~18日までの5日間、今年最も読まれた25本の記事を毎日5本ずつ紹介した連載の見出しが上の英文(日本語訳)だ。一部を紹介しよう。
連載の半分強の13本が、写真が中心の記事だった。新年の縁起物「まゆ玉」作り(24位)やネズミの干支(えと)だるま作り(18位)など、日本文化の魅力を色彩鮮やかな写真で伝える企画のほか、桜の開花、季節外れの春の大雪のニュースがランク入りした。スポーツ写真家、ジェイソン・ハレイコ氏の写真連載も人気だ。
ダウン症の書家、金澤翔子さんが令和初の新年の一字に「和」を揮毫(きごう)(16位)したニュースやポケモン関係の記事(7、12位)に加え、日本の有人月探査計画(10位)や新型コロナウイルスの世界的感染拡大で来年に延期となった東京五輪で日本代表を率いる「井上康生の柔道物語」(8位)も読者の心をつかんだ。
気になるのは、北朝鮮で戦争が勃発する前に問題解決を急ぐべきだとしたマレーシアのマハティール前首相とのインタビュー(5位)や、インド人研究者、モニカ・チャンソリア氏が執筆した「中国の軍事研究者たちはこの20年、生物兵器開発に注力してきた」(1位)など、コロナや安全保障関連の記事が5本ランクインしたことである。
2020年3月25日に掲載されたチャンソリア氏の記事は、米有力シンクタンク、ハドソン研究所の中国専門家や豪州のメディアなどにも引用されたことで、コロナ関係の有力な情報として世界に広がった。
コロナウイルスの発生源となった中国は、感染拡大から1年がたち、ようやくウイルスの発生源を調査するため、来年初めに多国籍の科学者10人からなる調査団を中国・武漢市に受け入れることに同意した。
しかし、チャンソリア氏は、16日掲載のJFの記事「164万人がコロナで死亡しても依然、感染源への独立調査は行われていない」の中で、「この遅れをどう説明するのか…恐らく最も重要な疑問は、武漢に確かな証拠がまだ残されているのか、ということだ」と指摘する。
「透明性の欠如」を非難される中国側は、ウイルスの起源が中国ではないとする情報発信を行っており、調査結果には期待は持てないと切り捨てた。そのうえで、今回のコロナ禍の経験は、生物兵器や生物テロの脅威がいかに大きいかを世界に示し、米国やインドでは、その脅威と立ち向かうための準備が始まっていると強調した。
JF編集部が選んだ今年のニュースにもコロナが入っている。今年前半、闇の世界に突き落とされた人類はいま、「第3波」の感染拡大と闘っている。ワクチン開発が進み、希望の光は見え始めたが、ウイルスとの戦いは来年も続く。そして、多くの専門家が、人類はウイルスを克服しても、コロナ前の世界には戻れないと予測する。
生物兵器にも備えなければならない時代に、日本はどんな目標を立て、メッセージを世界に発信していくのか。JFは、国益を基本にしたリアルを伝えていきたい。
(JAPAN Forward編集部)
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※「日本を発信」シリーズは、産経新聞のオピニオン面に掲載された記事を転載しています。