ウェスティンホテル東京の中国料理総料理長の和栗邦彦氏に、広東料理レストラン「龍天門」の料理や自身の料理人としての姿勢などについてインタビューを行った。
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ホテル内の中華レストランという事で、様々な国の方にお出で頂けますが、広東語の通じるお客様とは積極的にお話させて頂いています。そういうコミュニケーションは本場中国のお客様や中国によく行かれる他国のお客様にも喜んで頂いており、食事時間の楽しみに繋がると思っています。
私は飲食店の子供として生れ、子供の頃から料理に興味を持ち、ホテルの洋食から料理人キャリアをスタートしました。そのホテル内に中国料理レストランが勤務しているレストランの隣にあり、その奥深さに感銘を受け、専門分野を変え広東料理のキャリアは40年近くになりました。今でも年に数回は香港へ訪れ、常に最新の広東料理を研究し続けています。
この研究の旅には出来るだけ若手料理人を連れて行きますが、彼らも本場や世界の現実を学び、「料理を楽しむ」事の大切さを実感して貰いたいと思っています。その体験や気持ちがお店にいらっしゃる世界からのお客様に満足して頂けると信じています。
日本ならではの美味しい食材も使い、“日本の中華料理は安全で美味しい”事をお分かり頂けるように心がけています。素晴らしい中国料理の基本は守り、日本ならではの感性で作った本格的な広東料理の様々なメニューがありますので、どうぞお楽しみください。
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次回は日本料理「舞」の料理長、岩根和史氏に話を聞きます。
ウェスティンホテル東京
【第1回】総支配人、チャールズ・ジャックが激賞する日本独自の料理と四季
【第3回】龍天門総料理長、和栗邦彦が語る感嘆の広東料理
【第4回】「舞」料理長、岩根和史が広める無形文化遺産、極上の和食