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【主張】米中首脳会談 台湾への脅しに屈するな

Editorial Board, The Sankei Shimbun

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米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席がオンライン形式で初めて会談し、台湾や人権をめぐり応酬となった。

 

習氏は「台湾独立勢力が許容できない一線を越えれば断固とした措置を取る」と警告した。

 

バイデン氏は「一つの中国政策を守る」としつつ、一方的な現状変更や平和と安定を損なう行動に強く反対すると表明した。

 

米中競争を民主主義と専制主義の対立と位置づける米国はじめ欧州や日本など民主主義陣営にとって、台湾の民主主義を中国の圧力から守ることは極めて重要だ。脅しに屈してはならない。

 

バイデン氏は冒頭、「両首脳には米中衝突を回避する責任がある」と述べた。習氏は「2隻の大型船を衝突させてはならない」との表現でこれに応じた。

 

米政府高官によると、会談では、「米中競争を責任を持って管理する方法」が話し合われた。

 

気候変動問題や新型コロナウイルス対策では、米中協力が模索されている。両国は先ごろ2020年代の気候変動対策の強化をうたった共同宣言を発表した。

 

だが、中国による国際ルール無視の海洋進出や基本的人権の侵害は容認できない。協力できる分野とできない分野は厳格に区別されるべきだ。協力目当ての妥協は許されない。逆に、対立しようのない分野での争いは無益だ。

 

日本の漁船を威嚇する中国海警察局の艦艇

 

ましてや意図せぬ衝突は、大国の責任で絶対に回避しなければならない。米中両国は核大国でもある。競争には一定の管理が必要と両国は認識している。この点では協議を継続してもらいたい。

 

2021年10月、日本海で行われた中露合同軍事演習(露国防省/ロイター)

 

中国共産党は、習氏の権威を高めるため、「歴史決議」を採択した。米国とは発想がまるで異なる。管理された競争の相手として信用できるかどうか、慎重になる必要もあろう。

 

バイデン氏は、新疆ウイグル、チベット両自治区や香港での行動など幅広い人権問題で中国に懸念を伝えた。習氏はいつものように「内政干渉に反対」と唱えたが、反応が分かっていてもこうした批判は繰り返さねばならない。

 

バイデン政権の対中抑止の基本は、同盟・友邦諸国との連携である。岸田文雄首相は早期の訪米を実現し、米中首脳会談の内容も踏まえ、バイデン氏との間で、対中戦略をすりあわせ、ともに包囲網を主導してもらいたい。

 

 

2021年11月17日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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