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日本、サンマの総漁獲枠削減提案へ 23日から国際会議、中台など反発の可能性も

Akihiro Morita

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サンマの国際的な資源管理を話し合う「北太平洋漁業委員会(NPFC)」の年次会合が2月23~25日、オンライン会議で開かれる。サンマは近年深刻な不漁に直面し、日本は踏み込んだ資源保護が必要として、分布域全体の総漁獲枠の削減を提案する構え。ただ、主に北太平洋の公海でサンマを獲る中国や台湾などが反発する可能性もあり、合意に至るかは予断を許さない。

 

NPFCは8カ国・地域がメンバーで、沿岸漁業国の日本、ロシア▽遠洋漁業国・地域の中国、韓国、台湾、バヌアツ▽関心国の米国、カナダ-からなる。実際にサンマ漁をするのは米加を除く6カ国・地域だ。

 

年次会合は昨年6月に札幌市で開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた。早いケースで4月下旬には2021年のサンマ漁が始まるとみられ、21年の資源管理を議論する上では差し迫ったタイミングとなる。NPFCの事務局は、年次会合は26日まで続く可能性もあるとしている。

 

現行の措置は、19年の前回年次会合での合意に基づく。このときは20年の対応を議論し、分布域全体の総漁獲枠を55万6250トンとした上で、このうちNPFCが管轄する公海での漁獲上限を33万トンに制限。残りの22万6250トンを日本とロシアの排他的経済水域(EEZ)での漁獲上限とすることで折り合った。

 

日本は今回、総漁獲枠の削減を提案する方針。その上で、総漁獲枠の約6割を占める公海での漁獲上限も抑える必要があるとみる。公海での漁獲上限だけを減らすのは困難なため、結果として日露のEEZでの漁獲上限も一定程度の削減はやむを得ないとの立場だ。

 

ただ、中国や台湾などは遠洋漁業により北太平洋の公海でサンマを獲るのが主な手法で、公海での規制強化には反発しかねない。

 

主に自国の近海で獲ってきた日本などと、公海での漁が主体の中台などでは、利害が異なる。漁獲量の制限をめぐっても、18年の年次会合で日本が提案した際には中国などが時期尚早として反対し、翌19年に導入が決まった経緯がある。

 

近年はサンマの漁獲量全体の8割を公海が占めている。中台などは、実態に合わせる形で総漁獲枠に占める公海の割合を引き上げるよう求める可能性もある。

 

サンマ不漁の要因をめぐっては多くの見方がある。公海での中台漁船による漁獲の影響に加え、サンマの資源量そのものの減少や、エサが競合するマイワシが増えたためにサンマが追いやられて分布域が狭くなっているとの指摘もある。

 

全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)が今年1月に発表した20年の全国のサンマの水揚げ量は2万9566トンで、19年実績を27%も下回り、2年連続で最低を更新。サンマの不漁は日本だけではなく、資源状態が悪いのは明らかで、「各国・地域は危機感を持っているのでは」(水産庁関係者)との期待もある。

 

ただ、年次会合のオンライン会議での開催は初めてで勝手が違う。議論の行方には不確定要素が少なくない。

 

深刻な不漁は食卓への影響も懸念される。缶詰も調達価格が高騰しており、マルハニチロは今年1月、缶詰4品目を4月1日の納品分から1缶当たり税抜きで30円値上げすると発表した。

 

全さんまの大石浩平専務理事は「漁業者や加工流通業者、消費者がみないい状況になるように、しっかりとした資源管理措置を講じてほしい」と注文した。

 

筆者:森田晶宏(産経新聞経済本部)

 

 

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Akihiro Morita is a news reporter for The Sankei Shimbun.

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