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暴かれ始めた「慰安婦」虚構

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中国・武漢発の新型コロナウイルスの世界的流行、覇権を追求する中国と緊迫の度を高める米中関係、日本の命運にも少なからず影響を与えるであろう米大統領選…と、国際社会は今、重大な岐路に立つ。そんな中で、面倒くさいばかりで優先順位の低い韓国のことなどどうでもよくなり、当欄ではここ10カ月ほど取り上げてこなかった。

 

ただ、この間にも慰安婦問題をめぐっては大きな注目すべき動きがあった。

 

 

主張を全否定

 

5月には慰安婦支援団体、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(旧韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会)とその前理事長で国会議員の尹美香(ユン・ミヒャン)氏の金銭スキャンダルが発覚した。それも、尹氏と30年間活動をともにしてきた元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)氏の告発によってである。

 

李氏は元慰安婦のシンボル的存在で、2007年には米議会で慰安婦問題について演説し、17年のトランプ米大統領の訪韓時には文在寅(ムン・ジェイン)大統領主催の夕食会に招かれ、トランプ氏に抱きついたことでも知られる。

 

その李氏が、これまで「慰安婦政策に関しては韓国政府に対して拒否権を持っている」(韓国外務省幹部)という強い影響力を行使してきた正義連の活動を全否定しだしたのだから、韓国側の長年の主張の足元が揺らいでいる。

 

 

また、今年6月にはソウルの日本大使館前で28年間、毎週水曜日に正義連が主催してきた日本政府への抗議集会が阻止された。保守系市民団体「自由連帯」が先手を打ち、7月中旬まで慰安婦像前を集会場所とする警察の許可を得たためで、自由連帯はこの日の集会で、慰安婦像の撤去などを要求し、尹氏を非難した。

 

筆者は平成26年6月、李氏がこの水曜集会に車で連れてこられ、3日前に亡くなった元慰安婦に嗚咽しながら「私たちは一生懸命、闘い続けるのでどうか力をちょうだい」と呼びかけるのを現場で見た。ところがその李氏も現在では、「これから水曜集会には出ない。集会は学生らに憎悪や傷だけを教えた」と話すようになった。

 

 

韓国内でも異論

 

今月3日にも、江原道平昌(カンウォンドピョンチャン)の「韓国自生植物園」に設置された慰安婦にひざまずき謝罪する安倍晋三首相を模した像に対し、韓国の保守系団体が像撤去を求めて抗議する一幕があった。

 

園側が国際儀礼上あり得ない悪趣味な謝罪像をつくり、その写真集を販売するなど悪乗りしているのは従来の韓国と同様である。ただ、団体側が「旧日本軍による(慰安婦)強制連行などなかった」と堂々と訴えたのは、韓国社会で慰安婦問題に関して異論が述べられるようになったという歓迎すべき変容ではないか。

 

李氏は今回、正義連の正式名称に含まれる「性奴隷」という言葉も「とても汚くて嫌で仕方がない」と反対したことを明らかにしている。それどころか、正義連の前身である挺対協が出した証言集の中で、強制連行されてはいないことも明言している。

 

李氏は昭和19年、16歳のときに日本人の男から赤いワンピースと革靴をもらい、「どんなに嬉(うれ)しかったかわかりません。もう他のことは考えもしないで即座について行くことにしました」と語っている。無理強いはされていない。

 

証言集以外の李氏の発言も、いくつも妙な点はあるが今回は触れる余裕がない。ともあれ、韓国でも慰安婦問題の虚構が暴かれ始めており、より多くの韓国民が事実を知るようになることを望みたい。

 

筆者:阿比留瑠比(産経新聞論説委員兼政治部編集委員)

 

 

2020年8月6日付産経新聞【阿比留瑠比の極言御免】を転載しています

 

この記事の英文記事を読む

 

 

Rui Abiru is Editorial writer and political section editorial staff member.

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