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30周年のサンリオピューロランド 実った大人女子へのPR

The Sankei Shimbun

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ハローキティ、マイメロディ、シナモロール…。たくさんのかわいいキャラクターたちに会えるサンリオピューロランド(東京都多摩市)。小巻亜矢館長(61)は「多様な在り方を受け入れ、心の栄養となる場所」と魅力を語る。他人を思いやり、互いに手を差し伸べ合う「みんななかよく」を体現する同館から、その心を世界に向けて発信していく。

 

昨年12月に30周年を迎えた同館は、国内初の屋内型テーマパークとして、平成2年に誕生した。

 

昭和35年創業のサンリオの理念「みんななかよく」にひかれて入社した小巻さん。結婚を機に退社し、子育てなどを経て関連会社に復職した。自分なりに「みんななかよく」の哲学に触れたいと、心理学やコミュニケーション、自己論など「人」に関しても学んだ。

 

小巻さんが久しぶりに同館を訪れたのは、来場者が伸び悩み、「サンリオのお荷物」と揶揄(やゆ)されていた時期だった。「ショーはとても感動的なのに残念だな」と、もどかしさを感じた。「伸びしろはたくさんあると、励ましたい一心」で、サンリオの辻信太郎会長(当時社長)に改善点を直訴。その熱意から再興を託され、平成28年に館長に就任した。

 

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多様なファン受け入れ

 

「スタッフの連携が取れたらすごいパワーになる」と考え、コミュニケーションの活性化やスキルアップを目指し、対話のワークショップや朝礼を導入した。

 

朝礼は効果が見えづらく、アルバイトも含めた全員参加を求めていたため反対もあったが、毎日継続することで「みんなで一つのテーマパークを作っているという実感が生まれた」。今ではダンサーが振りつけを教えたり、レストラン担当がメニューの説明をしたりと、担当の壁を越えた情報共有の土壌が育まれ、大きな力になっている。

 

「サンリオが好きだった『大人女子』に帰ってきてほしい」と、来場者層の拡大にも挑んだ。キャラクターと俳優が共演する2・5次元ミュージカルやインスタ映えするフード、絶叫系や男性限定イベントなどを取り入れ、「ピューロランドは子供だけじゃない」と打ち出した。一人客も増え、ファミリー層に加え多様なファンを受け入れることで、30年度には過去最高の来場者数を記録した。

 

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育った「場の力」

 

同館の成長は「一人一人のスタッフの成長。楽しんでいただきたいという思いにあふれている」と小巻さん。館長として、スタッフの力を信じ、成長を喜ぶ「みんなのお母さんになりたい」と、見守る姿勢を大切にしている。

 

最近は、キャラクターに会えてうれしいという声とともに、「この場所が魅力だと言っていただくことが増えた」。新型コロナの影響で休園した際には、パレードの配信やオンライングリーティングなどを実施し、好評を得た。「目に見えないけれど発している『場の力』がある」。30年間で同館自体の魅力が醸成されたと気付かされた。

 

自身がたどり着いた「みんななかよく」は、「まず自分と仲良くすること」。自分の心と体を大切に生きなければ、他人を思いやれない。来場者だけでなく世界のどこにいても感じられるよう、オンラインも活用したハイブリッド型で「新しいエンターテインメントの在り方を作りたい」という。「培ってきた『みんななかよく』の場としてお役に立ちたい」と、挑戦は続く。

 

筆者:鈴木美帆(産経新聞)

 

 

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