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IT見本市「CES」オンラインで開催 感染防止へ新技術

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世界最大級の家電IT見本市「CES」が1月11~14日(米国時間)、開かれた。例年は米ラスベガスで開催していたが、今年は新型コロナウイルスの流行で初めてオンラインで開催。初日からソニーなどが新製品や新技術を披露し、ニューノーマル(新常態)に絡む展示が目立った。またオンライン開催で出展のハードルが下がったことで、日本のベンチャー企業による出展が増えるなど、コロナ禍の思わぬプラス効果も出ている。

 

ソニーは、開幕に合わせて開いたオンライン発表会で、映像制作者向けに今年春から販売する空撮用小型無人機(ドローン)「Airpeak(エアピーク)」を公開。同社のミラーレス一眼カメラを搭載し、安定した飛行性能で迫力のある映像を撮影できるという。吉田憲一郎社長は発表会で「空を限りない創造のための場所に変える」と強調、新分野の開拓に意欲を示した。

 

パナソニックは、新型コロナの感染防止に役立つ製品や技術を展示。エアコンなどに搭載する空気清浄機能「ナノイー」の航空機内部での活用を提案したほか、アプリで注文した食品を人と接触せずに受け取れる「スマートロッカー」も披露した。

 

11日には、電池のリサイクルを手掛けるベンチャーの米レッドウッド・マテリアルズと組み、希少金属で高価なコバルトを使わないリチウムイオン電池を開発することも発表した。

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海外勢では、韓国LG電子と中国TCL集団が、巻き取ったりしてサイズを変えられるスマートフォン画面の動画を公開。TCLの画面は6・7インチから7・8インチに拡張する。韓国のサムスン電子は人工知能(AI)を搭載した自動掃除機を発表した。

 

 

日本ベンチャー出展2倍

 

一方、今回のCESは日本のベンチャー企業の出展の多さも特徴だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)は平成31年から日本のベンチャー企業のCESへの出展をサポート。今年は、昨年の約2倍となる51社のベンチャー企業が参加した。

 

AIベンチャーの知能技術(大阪市北区)は、画面やマウスに触れずにパソコンやタブレット端末を操作できる非接触型操作デバイスを開発した。このデバイスはすでに回転すしチェーン大手のくら寿司で採用されている。昨年10月の発売後、国内外から数百件の問い合わせが入った。知能技術の大津良司社長は「日本発の技術を世界に売り込みたい」とCES出展への意気込みを見せた。

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映像技術のAMATELUS(アマテラス、東京都渋谷区)は数十台のスマホで同時撮影した画像を合成、配信する技術「スワイプビデオ」を開発。オーケストラのコンサートでパートごとの演奏、球技スポーツでも多彩な角度からの観戦が楽しめる。現在は撮影から配信まで約7秒の遅れが生じるが、第5世代(5G)移動通信システムなら「ほぼリアルタイムで楽しめる」(小田啓最高執行責任者)という。

 

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ロボット開発のアルケリス(横浜市金沢区)のアシストスーツは中腰の姿勢を長時間保持できる。世界で拡販するには「日本よりも体格の大きな外国人でも使えるような改良が必要」(佐保勝彦事業戦略室長)と考え、出展を通じて改良に向けた実証実験に協力してくれる企業を探す。

 

 

トヨタなど見送り

 

一方、今回はシャープや三菱電機、トヨタ自動車などが出展を見送った。シャープは理由を「総合的な経営判断の結果」と話すが、オンライン化で来場者と商談したり、投資家へアピールしたりする機会が限られると判断したようだ。出展に踏み切ったパナソニックも、日本向けの製品については東京で取引先などに限定した展示ツアーを実施。担当者は「特に新規事業においては担当者が顧客とリアルでつながる機会が必要」と話す。

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筆者:井田通人、松村信仁(産経新聞)

 

 

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