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【主張】訪日観光客の解禁 コロナと共存し回復図れ

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岸田文雄首相は新型コロナウイルスの水際対策で止めていた外国人観光客の入国について、6月10日から再開すると表明した。入国者の上限を6月1日から1日あたり2万人に拡大するのに合わせ、観光目的の訪日客も解禁する。

 

観光目的の入国解禁は約2年ぶりだ。国内の新型コロナ感染の広がりは抑制されており、訪日客による観光振興を促すことで経済社会活動の本格的な回復につなげるのが狙いだ。

 

欧米各国は新型コロナとの共存を目指し、昨年後半から外国人観光客に対する入国規制の緩和・撤廃を進めている。日本も感染防止対策と並行して外国人観光客の受け入れを再開するのは当然だ。

 

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1日2万人に増やす入国者に観光客も含める。感染予防を徹底するため、まずは添乗員付きの団体ツアーに限って認め、マスクの着用など参加者の感染対策や行動管理を求める。

 

海外から到着した人たちで混雑する国際線到着口=6月1日午前、関西国際空港(沢野貴信撮影)

 

急速な円安が進み、日本に対する観光需要は一段と高まっている。感染防止に注意を払いつつ観光振興を進め、コロナ禍で傷んだ観光業や運輸業などの活性化を図りたい。

 

岸田氏は「今後も感染状況を見ながら、段階的に平時同様の受け入れを目指す」と語り、受け入れ人数を順次増やす考えを示した。ワクチン接種の進展に加え、5月の連休後も国内の感染拡大が収まってきた状況を踏まえ、訪日客の受け入れ再開を決めた。

 

すでに観光庁は外国人観光客の受け入れ再開に向け、24日から少人数の訪日ツアー客の実証実験を始めている。この結果を踏まえて感染防止のためのガイドラインを策定する。不安解消に向けて旅行会社や訪日客に順守の徹底を促してほしい。

 

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観光客として入国を認めるのは、検疫措置の分類で感染リスクが最も低い国・地域に当面限定するという。ただ、多くの国・地域がこの分類に該当している。感染拡大を防ぐため、追跡調査ができる態勢の整備も欠かせない。

 

コロナ禍前の令和元年の訪日客は、過去最高の約3200万人を記録し、日本での消費額は5兆円近くにのぼった。そうした観光需要がコロナ禍で一気に蒸発し、観光地にとって大きな打撃となっている。政府は地方活性化のため、国内旅行の拡大と合わせて訪日客の誘致に全力を挙げてほしい。

 

 

2022年5月28日付産経新聞【主張】を転載しています

 

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