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凱旋門賞に史上最多4頭の日本調教馬が参戦

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日本ダービーを制したドウデュースと武豊騎手
=5月12日、東京競馬場(撮影・奈良武)

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初挑戦から半世紀以上――。日本競馬の悲願ともいえる凱旋門賞(10月2日、仏パリロンシャン、GⅠ、芝2400㍍)に、今年は史上最多4頭の日本調教馬が参戦する。それぞれの陣営がそれぞれの思いを胸に挑む世界最高峰の一戦。新たな歴史が刻まれる、その瞬間を見逃すな!

 

GⅠ3勝馬タイトルホルダーは前走の宝塚記念をコースレコードで勝利。母系に1999年の凱旋門賞でエルコンドルパサーを破ったモンジュー、父系に1988年の凱旋門賞馬・トニービンを血統に持つ。

 

宝塚記念を制したタイトルホルダーと横山和生騎手=6月26日、阪神競馬場(撮影・河田一成)

 

同じく父系にトニービンを持つ今年のダービー馬ドウデュースは、凱旋門賞10度目の騎乗となる武豊騎手とタッグを組む。

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ディープボンドは昨年14着に続く2度目の参戦。1986年の凱旋門賞馬・ダンシングブレーヴ産駒の「不屈の塊」キングヘイローを母父に持ち、GⅠ初勝利に期待がかかる。

 

2021年凱旋門賞に出走したディープボンド(©Katsumi Saito)

 

 

昨年の米ブリーダーズカップで日本馬による歴史的快挙を成し遂げ、海外重賞勝利を積み重ねてきた矢作芳人調教師は、ステイフーリッシュで凱旋門賞初挑戦。過去の凱旋門賞で、あと一歩及ばなかったナカヤマフェスタ(2010年2着)、オルフェーヴル(2012年2着、2013年2着)と同じステイゴールド産駒が雪辱を果たすか。

 

ドバイゴールドCに勝利したステイフーリッシュ=3月26日、ドバイ・メイダン競馬場(©Katsumi Saito)

 

JAPAN Forwardではドウデュースに注目。「週刊Gallop」(2022年9月26日)の記事を紹介する。

 

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日本ダービーを制したドウデュースと武豊騎手=5月12日、東京競馬場(撮影・奈良武)

 

 

今年も胸が高鳴る季節がやってきた。94年のホワイトマズルから始まって、これで10度目の凱旋門賞騎乗となる武豊騎手。「今年も乗ることができてありがたいですし、素直にうれしいですね。いつか勝ちたいと思っているレース。ジョッキーなら誰でもそう思っていると思う。本当に楽しみです」。悲願だったダービーを同じ10度目の騎乗で制しただけに周囲の期待も自然と高まるが、本人はいたって自然体だ。

 

タッグを組むドウデュースは昨年9月の小倉でデビュー戦を飾ると、朝日杯FSを制覇。今年はダービー馬に輝いて、堂々と世界最高峰の舞台に駒を進めてきた。「そうなればと思っていたけど、まさか、というのもあります」。新馬戦から手綱を取り続けた馬での凱旋門賞参戦は、06年ディープインパクト以来。「デビューから一緒に強くなってきていますからね。期待に応えてきたし、期待以上の走りをしてくれる馬。凱旋門賞に関しては運もあると思うけど、日本馬の実力は世界を見てもトップレベルにあるし、ビッグレースを勝ってきましたから」。日本競馬の第一人者として、確かな手応えを感じている。「今年こそはという気持ちはありますし、ジョッキーとして全力を尽くすしかないですね」と静かに闘志を燃やしている。

 

友道康夫調教師

 

管理する友道康夫調教師も見据える先は同じだ。「武豊騎手は凱旋門賞を勝ちたい気持ちを持ち続けているし、一緒に参戦できるのは調教師として光栄です」。松田国英厩舎の調教助手だった99年。研修の一環でエルコンドルパサーのサンクルー大賞をサンクルー競馬場で観戦。初めて海外の競馬を体感した。「いつかはフランスに来たいと思いました」。16年にダービー馬のマカヒキで挑戦が実現。前哨戦ニエル賞を制したが、本番の凱旋門賞は14着。今回は雪辱を期す一戦でもある。「日本では誰も勝っていないからね。世界一のレースだと思うし、ダービーとはまた違うと思います」。日本ダービーを3度制したトレーナーも渇望する勲章だ。

 

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ドウデュース=9月27日、フランス・シャンティイ(代表撮影)

 

前走のニエル賞は4着に敗れた。「落ち着きはありましたが、走りづらそうにしていました。一瞬伸びかけたけど手前を替えなかった。ジョッキーも分かってくれたと思います。かなり余裕があったし、1回使って体も絞れて予定通りです。上積みも大きいし、馬場を経験したことは大きいですね。欧州の馬は層が厚くて2000~2400㍍は強いですからね。ただ、ドウデュースも力はあると思うし、可能性はあると思います」。レース後はシャンティイのパスカル・バリー厩舎を拠点に順調に調整が続けられているドウデュース。

 

エルコンドルパサー、ディープインパクト(2006年失格)、オルフェーヴルなど、数多くの名馬でさえ立てなかった世界最高峰の頂に、日本馬として初めて到達する。

 

筆者:渡部陽之助(週刊Gallop)

 

 

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「週刊Gallop」は、産経新聞社が「サンケイスポーツ特別版」として発行している競馬専門の週刊誌。1993年10月に創刊され、多くの日本の競馬ファンに愛されています。

 

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