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世界のオタクが集うゲストハウス 「NARUTO」ゆかりの岡山で再生

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()UOIの客室「オタクの部屋」。キャラクターグッズが並ぶ(ゲストハウス「UOI」提供)

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アニメや漫画への愛にあふれた「オタクによるオタクのためのゲストハウス」が岡山県玉野市にある。眼前に瀬戸内海が広がるゲストハウスを経営するのは、自身もオタクで茨城県から移住してきた女性オーナー。古い旅館を改装した客室にはキャラクターグッズが並ぶ。オーナーの栗田綾子さん(36)は「コロナ禍で休業状態が続いたがようやく収束してきた。今年は瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)もある。オタクの人やアートが好きな人にきてもらえたら」と話している。

 

人気漫画「NARUTO」に登場する「はたけカカシ」のコスプレをした栗田さん(ゲストハウス「UOI」提供)

 

旅館「魚伊」を改装

 

部屋の壁に所狭しと「カードキャプターさくら」や「初音ミク」といった人気キャラのポスターが貼られ、備え付けの本棚には漫画の単行本や同人誌がぎっしり並ぶ。ここは瀬戸内海に面した岡山県南部の港町、玉野市にあるゲストハウス「UOI(うおい)」の客室だ。

 

UOIは、築100年超の割烹(かっぽう)旅館「魚伊」だったものを改装してゲストハウスとしたもの。現在の名称はかつての旅館の名を受け継いだ。客室は5部屋で共用のシャワーとトイレ、キッチンなどがある。

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コロナ禍以前のインバウンドが盛んな時期には宿泊客の9割超が外国人だったこともあったという。

 

栗田さんは「開業当初は日本人客を想定していましたが、いざ始めると外国の方が多くて驚きました。おかげで英語や中国語でコミュニケーションするスキルが身につきました」と話す。

 

入口の壁面に描かれた漫画背景の前でポーズをとる外国人客ら(ゲストハウス「UOI」提供)

 

東日本大震災機に

 

栗田さんは茨城県日立市出身。平成23年11月に岡山県に移住した。きっかけは同年3月に発生した東日本大震災。日立市内でも多数の住宅が全半壊する被害があった。地震の脅威を目の当たりにし、地震が少ないとされる岡山への移住を決断した。

 

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移住当初は派遣登録し、チラシ配りや工場勤務などを経験。そうする中で24年に県文化振興課の臨時職員となり、アートイベントなどに携わった。当時は第2回瀬戸内国際芸術祭を控えていた時期でもあった。岡山で創作活動をする人たちとの関わりも増えていった。

 

翌25年に開幕した瀬戸芸では、玉野市観光協会のスタッフとして働いた。これまで働くことは企業や組織に所属することと考えていたが、同世代でもカフェやゲストハウスを経営し、芸術やオタク活動をしている人が多くいるということに気づいた。震災以降は生活することに必死だった栗田さんだが、もともとアニメ・漫画好き。趣味を生かした仕事ができるかもしれないと考えるようになったという。

 

オタク同士が交流する場所をつくりたいという思いから物件を調査。かつて旅館だった「魚伊」を探し出した。平成29年3月に経営に必要な許可を取得しゲストハウス「UOI」を本格的にスタート。コスプレをして好きなキャラクターになりきったり、アニメや漫画の情報交換したりできるゲストハウスとして世界中からオタクが集まるようになった。

 

岡山県から望む瀬戸内海

 

岡山の旅楽しんで

 

令和2年にはコロナ禍で経営は一転し、休業状態の日々が続いた。栗田さんは「この春はコロナの蔓延(まんえん)防止措置が解除され、宿泊予約が少しずつ入るようになってきました」という。

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UOI近くの宇野駅周辺にはアート作品が並ぶ。また、岡山県は世界中にファンがいる人気漫画「NARUTO」の岸本斉史さん(奈義町出身)ら多くの漫画家の出身地・ゆかりの地でもある。

 

栗田さんは「好きな作家さんの出身地を訪れたり県内のアートを鑑賞したり、県内には見どころが多い。今年は瀬戸芸(4月14日開幕)も開かれる。岡山を楽しむ旅の宿としてUOIを選んでもらえたら」と話している。

 

筆者:高田祐樹(産経新聞)

 

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問い合わせはゲストハウス「UOI」(uoi.guesthouse@gmail.com)。

 

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