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ツイッターを買収したイーロン・マスク氏に思う

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ツイッターのロゴとテスラCEOのイーロン・マスク氏(ロイター)

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この人は一体何を考えているのか。今、世界で一番謎に満ちた人物といえるのが、米国の宇宙関連企業スペースXなどを率いるイーロン・マスク氏(51)である。資産額が日本円で約27兆円という世界一の富豪は10月、数億人が利用する短文投稿サイト、ツイッターの経営権を握ったばかりだ。

 

イーロン・マスク氏のアカウントとツイッターのロゴ(ロイター)

 

いきなり従業員の半数近い3700人の解雇に踏み切ったと、米メディアが報じた。マスク氏は買収に乗り出した理由について、「言論の自由を徹底するため」と語っていた。マスク氏自身も折に触れてツイートしてきたなかで、その検閲の厳しさに不満を漏らしていた。

 

ただ今回の大幅な人員削減により、偽情報や差別的投稿が見逃されるようになれば、ツイッターが無法状態となる恐れもある。11月8日投開票の中間選挙への影響も心配である。

 

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米フロリダ州から打ち上げられたスペースXのロケット=9月4日(AP)

 

マスク氏といえば、ウクライナでの戦争の行方を占う上で鍵を握る人物でもある。ウクライナが軍事大国ロシア相手に善戦している要因の一つが、「スターリンク」と呼ばれる衛星インターネット接続サービスの存在だ。スペースXが手がけており、マスク氏がウクライナ政府の要請に応じて無償で提供してきた。

 

もっとも最近、マスク氏は負担の大きさに不満を訴えるようになった。ロシアが2014年に併合したクリミア半島を正式にロシア領とする独自の和平案を提示するなど、ロシア寄りの発言も目立ってきた。世界はマスク氏の言動に翻弄されている。

 

イーロン・マスク氏とツイッターのロゴ(ロイター)

 

日本については今年5月、マスク氏のこんなツイートが話題になった。「出生率が死亡率を上回るような変化がない限り、やがて消滅する」。日本の人口減少のニュースに反応したものだ。この警鐘には、素直に耳を傾けるべきだろう。

 

 

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2022年11月7日付産経新聞【産経抄】を転載しています

 

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