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不十分な日本の防衛費に警鐘

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Xi Jinping defense spending national security
11月8日、中国軍の指揮施設を視察した習近平国家主席(手前)(新華社=共同)

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「日本は目を覚ます必要がある。目をこすりながら徐々にではなく、即座にベッドから飛び起きなければならない」。トランプ米前政権で国防戦略をまとめたコルビー元国防次官補代理が、雑誌『ウェッジ』11月号への寄稿文で訴えていた。日本の防衛は嘆かわしいほど不十分だというのである。

 

コルビー氏は、防衛力を強化しない日本は日米同盟の崩壊を招くと警鐘を鳴らす。所得の3・5%以上を防衛に費やす米国民の間で、日本は無気力で不公平だとの認識が生まれるからである。「米国民がなぜ、自分自身を犠牲にする気がない人たちのために多大な犠牲を払わなければならないのか」。

 

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ドイツ連邦議会で演説するショルツ首相=6月1日、ベルリン(ゲッティ=共同)

 

安倍晋三元首相が、ロシアのウクライナ侵略開始から1カ月余がたつ頃に語った言葉を思い出す。「ドイツは目覚めたのに、日本は寝覚めが悪いね。ちゃんと防衛費を増やさないと世界が驚くよ」。ドイツのショルツ首相は2月末、国防費を国内総生産(GDP)比で前年の1・53%から2%以上へと大幅に引き上げると表明していた。

 

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ショルツ氏は目的を説明した。「自由と民主主義を守るためだ」。そうであれば、日本にも同じ陣営の一員として応分の負担が求められて当然だろう。中国、ロシア、北朝鮮と三方を核兵器を保有する独裁国家に囲まれているのだからなおさらである。

 

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日本の国会

 

テレビ朝日によると中国の習近平国家主席は8日、共産党中央軍事委員会で迷彩服を着て強調した。「すべてのエネルギーを戦争に合わせ勝利するための能力を向上させなければならない」。まさに戦後最大の危機が訪れている。

 

翻って日本の国会議員は失言だ更迭だと内向きな騒動に明け暮れ、財務省は防衛費抑制に手練手管を弄するばかり。迷夢から覚めない。

 

 

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2022年11月12日付産経新聞【産経抄】を転載しています

 

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