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母子家庭の救済を怠った現状を容認する在日米軍でいいのか

米国政府は、在日米軍関係者との性的関係から生まれた多くの子供たちに対して責任を持たなければならない。日本政府もまた、自国民の福祉をもっと守るべきである。

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硫黄島で行われた日米追悼式=2021年12月11日

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旧日米安保条約が発効した1952年4月28日から71年が経った。2国間の安全保障関係は近年特に緊密化し、両国、地域、世界の平和と繁栄に大きく寄与している。

 

しかし、残念なことに、米軍兵士が日本人女性を妊娠させ、国外に逃亡するなどして責任を取らないという問題で、この関係が常に損なわれている。しかも、米国政府はその母子家庭の母親や子どもたちに対して、何もしていない。

 

これは新しい問題ではない。強姦であれ、合意の上での性行為であれ、沖縄戦で米軍が初めて上陸したときから起きていることであり、いわゆる一夜限りの関係やより長い交際の結果、今日も続いている。

 

 

米国人の父親に捨てられて

 

米軍兵士と日本人女性との間には何万人もの子が生まれ、その多くは結婚して一緒に子どもを育ててきた。しかし、父親が出産前か、あるいは出産後に母親を捨て、親子関係の認知などの正式な書類を提出しないため、子どもの養育費はおろか米国の市民権すらもらえない婚外子が何千人もいるのだ。

 

父親が相手の妊娠に気づいていない時もあるが、多くの場合、妊娠を知らされ、何らかの理由で別れることを選択する。

 

英語を十分に話せない母親にとって、父親の居場所を突き止めたり、連絡を取ったりすることは困難だ。父親がどこにいるのか、具体的な情報がないこともある。そのため、父親が誰なのかわからないまま大人になる子どもたちも少なくない。また、いわゆる混血であるため、「ハーフ」などの名前でからかわれたり、いじめられたりしてきた子どもたちもいる。

 

US military

富士山の近くを飛行する米軍のヘリコプターMH-60Sシーホーク=2022年11月16日

 

裏切り、不公平、そして失望

 

悲しいことに、これは現在も続いている。さらに悪いことに、米国政府(東京の米国大使館、各地にある米国領事館、各米軍の基地司令部)は、米国民でありながらそれを証明する書類を持っていない母親や子どもたちを助けるために、まったく動こうとはしない。

 

米軍の場合、司令部の担当者が母親やその代理人からの電話やメールには答えても、「男女間の個人的な問題なので何もできない」「プライバシー保護のため、軍人の連絡先を教えることはできない」という規則を引き合いに出してくる。

 

ただでさえ不満の多い母親に、さらに裏切り、不公平、失望が重なる。彼女の家族や友人も、軍による扱いに憤慨するようになる。

 

 

2国間関係に損害

 

米国政府の姿勢は、非論理的で非人道的、そして非建設的であり、2国間関係を不必要に損ない、子どもたちにも害を与えている。

 

非論理的なのは、米軍関係者は軍の命令で日本に滞在していたのだから、軍には日本での行動に対して法的にも道徳的にも責任がある、という点である。

 

例えば、米軍人が日本で犯罪を犯した場合、日米地位協定にあるように、原則として相手国の法律に従うことになる。刑事事件では、起訴された時点で、あるいは容疑の内容によってはそれ以前に、その米軍関係者は現地当局に引き渡される。

 

さらに、犯罪を犯しているところを発見された場合、基地外で逮捕されることもある。いわゆる現行犯逮捕だ。

 

US military

東千歳駐屯地で行われた文化交流の一環として漢字を学ぶ米兵=2022年12月1日(©米国防総省)

 

損なわれる米国への信頼

 

家庭を放棄する、養育費を支払わない、召喚状があっても家庭裁判所に出頭しない等、これらの事柄はすべて不法行為、犯罪行為に該当する。米軍の指導部が、軍人に従わせるために何もしないことは、極めて残念なことであり、米国政府がこのような行動を容認していることを示唆している。米国に対する信頼がこれによってさらに損なわれる。 私自身、ここ数年、ボランティアの立場で十数件の支援に携わってきた。指揮官の中には良心的で助けてくれた人もいるが、一般的に米軍は、こうした問題を抱えた女性たちや支援者たちに対して、冷淡で非情な態度をとり、協力することに罪悪感を抱いている。

 

このため、女性たちは、時には大きな経済的犠牲を払って正義を確保しようと、ストレスの多い年月を過ごすか、あるいは完全に希望を捨ててしまうことになる。米軍が求めているのは、ほとんどそれであるように思える。

 

米国政府は、日本との関係をさらに悪化させたり、地位協定を改正しなければならないほど話題となる前に、軍に積極的にこの問題に対処するよう求めるべきである。日本政府は、主権回復した日、そして旧日米安保条約が発効した今日こそ、米国政府に対して改善策を求めるべきである。

 

筆者:ロバート・D・エルドリッヂ(政治学者、元在沖縄米海兵隊外交政策部次長)

 

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